日本海沿いをゆく、砂丘から天橋立まで 〜3日目午後は湯めぐり城崎温泉

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↑AM: 因幡の白兎

 

さて午後はまず城崎温泉へ向けての移動です。駅で買った飲むタイプの梨ゼリーをいただきつつまったり電車旅。鳥取といえば二十世紀梨です。

山陰の海岸は国立公園に指定されていて、時々開ける景色がなかなかに絶景です。車窓に向かって時々シャッターを切っていたら……唐突に向こうからも取られました。梨ゼリー咥えながらぼーっとしていたら急にこちらに向かってスマホを構えた人々がいたのでビビりました。
どうも「空の駅」として有名な駅だったようです。こちらは特急だったので通過してから「今のはなんぞ」と調べたのですが、餘部(あまるべ)駅という駅だったらしい。鉄道もいろんな売り出し方を考えるもんですね。

もしあなたの電車写真に梨ゼリーを咥えてボヤッとした人間が乗っていたら、それは私です。

 

驚きはありつつ城崎温泉に到着。

駅前の雰囲気が日光にちょっと近い。流石に観光地然としてます。

城崎温泉といえば、外湯です。温泉街をぶらつきながら7つある外湯を巡っていく湯めぐりスタイル。今回とったお宿も「少し安い分宿のお風呂には入れないというプラン」を提供しており、それを予約しましました。その代わり外湯に入れるチケット付き。
正直食事が出ないから安いはあっても風呂に入れないから安いというプランは見たことがないので、「そこでコストカットになるんだ……?」と首を傾げながら予約しました。湯めぐりチケットついてるんですよ?

 

ともあれいつも通りまずは荷物を置きに宿へ。チェックイン時間の前ですが荷物を預かってもらえることは確認済み。で、受付まで行ったら部屋の用意もできているということなのでお部屋に荷物を置かせてもらうことに。
さてお部屋は……

え……えと…………離れスタイル!!!??こんなの初めてなんですが!!??

部屋までの間に急な階段があることは予約画面に書いてあったのでそれはいいんですが、その肝心の部屋がこんなん感じとは予想してませんでした。プランだけじゃなくて宿情報までちゃんと見たら多分書いてあったんでしょう。
いやしかし、えっなにこれ非常にワクワクする!!

立派なお花が生けてあるし……例によって私素泊まりなんですけど何だか申し訳なくなってきた。これはお金出さないといけなかったやつでは……ケチってはならなかったんじゃ……

まぁそれで予約してしまったものは仕方ない。タオルの入った湯めぐりセットももらったので、早速出かけるとしましょう。宿で温泉マップと各外湯の混雑状況がわかるQRコードももらえました。すごい。これがなかなか便利でした。コロナ禍で導入したんですかね?コロナ終わっても使えるシステムです。

 

川と柳と温泉街。鉄板ですが絵になります。あと思ったより温泉街が広い。

温泉街のほぼ端っこにロープウェイがありますのでまずはそれに乗りに行きます。風呂はその後だ。

ロープウエイは山頂直通ではなく途中に温泉寺駅があります。そこにも寄ってみたかったので、チケットは3/4コースにしました。
こんなチケットがあるということは同じような行動する人が多いんでしょうね。登る方は…辛いからさ……!

城崎温泉が一望できます。
川のように、まさに小さな川に沿って作られた街が温泉街。その小川が流れ込んでいる右上に写っているのが円山川。左上にうっすら写っているのが日本海です。
……ちょっと不安になりますねこの「へばりついてる」感じ。山間の集落はどこもこうではあるのですが、こうして上から見ると「大雨が降ったら飲み込まれてしまう」気がしてしまいます。
それにしても大きな橋をかけてますねぇ。さっきGoogleMapで見たらまだ造ってました。この災害大国、橋なんか何本あってもいいですからね。

 

山頂駅には温泉寺の奥の院があったり、山頂カフェがあったり、かわらけ投げができたり、かに塚があったりします。城崎温泉といえばズワニガニ。海の恵みに感謝して豊漁を祈るための碑だとかなんとか。

 

温泉寺駅出てすぐにあるのが温泉寺です。思ったより目の前でびっくりした。

温泉寺は道智上人というお坊さんが開いたお寺で、城崎温泉という温泉自体が道智上人が修行していた地に湧いた温泉から始まっているそうな。本来拝観できるんですが、もう夕方で閉まってました。残念。

 

山道を歩いて下っていきます。下りでよかったです。結構距離があります。

下ってきたところにあるお寺も温泉寺の一部で、 薬師堂がここにあります。ロープウェイ沿いに、下から上まで温泉寺の建物があるんですね。

ロープウェイ後はいよいよ外湯めぐりに。
QRコードで読める混雑状況サイトを確認し、比較的空いていそうなところへ。短時間にお風呂出たり入ったりすると湯当たりするので流石に7つコンプは無理ですけれど、できるだけ入りたいよね。

外湯は普通の銭湯同様それぞれ入浴料を払って入ることもできますし、湯めぐりパスのようなものもあります。洗い場もあるところの方が多かったように思いますが、さして広くもないので、数が少ないところでは掛け湯ぐらいにしておいた方がいいのでは。

お風呂に入り、ぶらぶらして、を繰り返す幸せ。ここは極楽禅。禅寺です。枯山水系のお庭がきれいでした。

お宿の人に「宿の夜ご飯時間が空くのでおすすめ」と言われたのでどんどんいきます。風格漂う一の湯。2階に休憩所があります。

一旦宿に戻って休憩しつつ浴衣に着替えたり、肉まんを食べ歩きしたり、再度お風呂に向かったり。

なんというか、城崎温泉全体的に「きれい」だなという印象です。「温泉街」のレトロな雰囲気を残しつつ浴場も街並みも今風に改装している。少なくとも古い昔、そのままではなくて、手入れしつつ、観光客受けがいいようにもしつつで、頑張りを感じます。

こうやってライトアップしたり川辺にぼんぼりを吊るしたり……コンデジ君はもっと頑張れよ!!コンデジからしゃーないですね……


のんびりしていたらうっかり夜ご飯を食いっぱぐれそうになったので、慌てて空いていたお店に飛び込みました。洋食屋さんです。ワインバルみたいな雰囲気のお店でしたがメニューもしっかりご飯メニューがありましたのでそちらで。お酒飲むとお風呂は入れなくなりますし。

但馬牛の地ビール煮込み。豪勢ですわーーーー!地ビールの効果などは正直わかりませんが、美味しいお肉と美味しいパンでした。

最後に隣の柳湯さんでサパッとひとっ風呂。

流石に閉店間際というのもあって人いなかったですね。普通宿でのんびりタイムでしょうからね。

 

といったところで3日目終了。長かったね。

明日はいよいよ天橋立ですよー

 

日本海沿いをゆく、砂丘から天橋立まで 〜3日目午前は神話のうさぎ

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すなば珈琲おいしかったよ

 

旅も3日目です。
例によって朝ごはんはコンビニ。そして2泊お世話になったホテルともお別れです。

 

この日最初の目的地は目的地は因幡の白兎の神話の舞台である海岸とそこに建っている神社です。鳥取駅から路線バスが出ているのでそれで行きます。40分くらいかかりますが乗ってりゃ着くので行きます。

鳥取駅のバス看板がレトロかわいい。

 

車窓に湖などを見つつ、白兎神社前で降車。ちょうど道の駅でもあります。

「はくとじんじゃ」です。言わずと知れた「因幡の白兎」の白兎を祀った神社。祭神は白兎神。そう、祀られているのは大国主ではなく兎の方です。

あいつ……神になったのか……

誰なんでしょうねあの兎を祀ろうと思った人。祀られるようなことなんかしたっけ。「あの姫さんきっとあんたの嫁になるぜ!」って言ったぐらいよ。予言なの?縁結びってことですの?正式な神社の興りについてはもうわからなくなってしまっているようですが……

鳥居を潜って階段を登っていきます。振り返ると海が見えてなかなかに景色がいいです。
参道の両脇にはウサギの像がずらり。もれなく小石を乗せられています。玉砂利が引いてある参道ではないのにどこから……?とおもったら、社務所に売ってました。よく見れば字も書いてある。この石は結び石という石で、本来は「鳥居の上目掛けて投げて乗ればラッキー」というものらしいです。

手水社のところにいる兎の顔が何とも………

おでこに乗せられた石のせいで虚無顔に見える。スーン。

 

身ぐるみというか毛皮を剥がれた上に海水浴びて体を干したもんだから皮膚がひび割れて痛くてべそかいてた白兎。のちの大国主に「真水で体を洗って、ガマの花粉で体くるんで休みな」とアドバイスを受けた、その体を洗った池だそうです。この辺りガマ生えるんですかね?私はガマらしい棒状のあれがないとガマだとわからないので、GWではちょっと判別つかないんですよね……

 

神社の社殿はこの池の辺りにあって、さほど大きい神社でもありませんが、兎の神社なのであまり大層なものでも逆に困るというか、いいんじゃないか小さくてと思わせるものがあります。綺麗に整備されてるし。

良きご縁がありますように。

本殿を支えている柱の下に置かれている石が菊の花のような形状をしているそうです。結構珍しいんだとか。菊座石と呼ばれていました。

神社のお参りの後は周辺を歩くことにします。白兎の丘と名前がついている見晴台があるそうなので、大きな道路沿いに少し歩いてからウォーキングコースへ。

いや思ったより急だな!!丘だけども!!

思えばバス停のすぐそばが海なので、海抜ゼロmは言い過ぎにしてもその程度から上がっていくことになるわけです。一気にいくぞ!!
道は頑張って綺麗に整備しようとしてるし何ならまだコンクリひいてからそんなに経ってなさそうなんですが、なんだろうこの、草木に押し負けている感じ。蛇でも這い出てきそうな感じ。鳥取の草木は生命力が強い。

普段運動しない体を引きずって上がってきました。

これはかなりいいのでは!?

樹を丁寧に切っているのかかなり視界が開けていてちゃんと見晴台です。いや頑張って上がってきた甲斐があったというもの。高さもあって、海がすぐそこで、天気も良くて。この岬は正式には「気多ノ前」「気多岬」(けたのさき)というそうです。恋人の聖地でもあります。どこにでもある恋人の聖地。

これだけ天気が良ければ隠岐島まで見えたかもしれませんねぇ。私の視力だときついですが。

 

登った分を降ってまいりまして「東屋」と名前のついたスポットへ。

ここからは海の様子がよく見えます。綺麗ですねぇ日本海の海。昨日ほどに強風でもなく比較的(比較的)穏やかです。

手前の鳥居が立っている岩は「淤岐之島」(おきのしま)。

そう、あの白兎が鰐だかサメだかをだまくらかして橋代わりにしたときに、この島から陸に向かって背中の上をぴょんぴょんと跳ねてきたことになっています。

あれ、近くない?

近くない????

ワニが一族連れて並ぶほどか?いや兎にしてみたら遠いか?

……まぁ、神話の地の候補地というのはいくつかあるのが常で、淤岐之島も御多分に洩れずです。もちろん一番有名な説は島根県隠岐島でして。

ここもいつか行きたいですがそれは置いといて。神話だったらこれぐらいのスケールじゃないかという気持ちにはなりますね。あとは特にどこの島ということもない、「沖にある島」という説もあるとか。
これは余談ですがこの辺ですっ転んで足を挫きました。旅の途中なのに……どこかで湿布を買いましょう………

 

白兎海岸。近寄るとやっぱり結構波がザバザバ言ってます。たとえ「比較的」でも穏やかは言い過ぎかもしれません……

 

道の駅まで戻ってきました。道の駅と白兎海岸が歩道橋で繋がってる感じです。歩道橋からの眺めもなかなか良かった。少し高いところから見られるのが良い。

バスまで時間があるので道の駅で休憩です。

すなば珈琲の小さなカフェコーナーがありました。頑張って歩いて疲れたので甘いもの兼水分補給でソフトクリーム。この旅初のソフトクリームですね。外のベンチでいただいたのですが溶ける溶ける。やはり風が吹き抜ける場所はダメだったか……あ、味は美味しかったです。

さてここからですが、鳥取駅に蜻蛉返りというのも何だなと思ったので、路線バスを着た道戻らず先へ進み、「浜村」で降車。できるだけ一筆書きになるように移動したい派なのです。
この浜村駅近くには浜村温泉という温泉があるそうなんですが、

駅前はこういう感じで、まぁ外湯ではなくお宿中心の温泉ですね。その場で少し検索してみたところ、「気多の湯」という日帰り温泉施設があったのですがもう長らく休館しているようで、温泉にはありつけませんでいた。
足首を冷やすべく町の小さな薬局でサロンパスを買いまして。

暇なので駅にある足湯に浸かることに。捻挫してない方だけ。なんだこれ。片足湯。

足を引きずっていなければ周辺散策でもしたんですがまぁしゃーなし……

それにしても浜村、「浜村駅」のフォントがなかなかにいい。渋い。

朱色の電車に乗りまして、一旦鳥取駅まで戻ります。鳥取駅で昼ごはんにするぞー

 

テイクアウトのお客さんで賑わっていた焼きそば屋さんでご飯にしました。食べられる席もありますがカウンターだけで、数もそんなになく店舗としては小さいです。

麺が細めのホルモン焼きそば。こちらはB級グルメ…というべきなのでしょうか……?ぺろっと食べられました。おいしかったです。食事中もひっきりなしに持ち帰りのお客さんが訪れていました。いいですね地域密着型のお店。

 

ここまでで3日目の午前終了。

そして、さらば鳥取。美術館に砂丘にすなばに白兎、とても充実した観光ができました。

(曲がりなりにも県庁所在地なんですけど自動改札じゃないんですよね鳥取駅‥‥)

めざせ城崎温泉

日本海沿いをいく、砂丘から天橋立まで 〜2日目・後編は海辺の景勝…だったはずが

 

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↑砂の世界を堪能した前編

 

さて午後はどこにいくか悩んだんですけれども、やはり私は景勝地が好きでして。

 

鳥取砂丘からバスで、浦富海岸に来ました。海岸沿いの遊歩道がある場所と遊覧船に乗れる場所がちょっと違うのですが、バスルートの都合もあって遊覧船乗り場へ。

ゆうら……

あ………

あぁ…………

 

なんてこったああああああああ!!!!

 

いや、しかし、砂丘にいた時点で予想すべきでした。
強風で海があれだけ荒れていればそれはそうですよ。ええ。午後になって都合よく風が収まるなんてこともありませんでした。せっかくきたのに……

 

己の予見性のなさこそ後悔すれど、出ない船を待っても仕方ありません。次の行動を考えましょう。

先ほど書いたように、自然遊歩道までは少し距離があり、まぁ歩けない距離ではないのですが、気合いがいる距離でもあり。遊歩道の入り口まで20分弱くらい。これはちょっと迷う。朝イチならいくんですが……

(岩美町観光案内マップより)

残り体力と帰りのバスの時間を考慮した結果、1時間ほど一服することとしました。
1時間……1時間で済んだっけ……まぁとにかく、バスが来るまでのんびりすることに。この周り、この遊覧船乗り場の一画以外なんもないので……

遊覧船乗り場の隣にあった港カフェで時間潰しました。あってよかったカフェテリア。こういうときもある。

 

帰りの車窓からGWらしいものが見えたので途中下車。特にイベント名があるようなものでもなさそうでしたし、お祭りムードも全然ないのですけど、ただ小さな川の上に鯉のぼりたちだけがはためいている。

明らかに季節ものの出し物ですしそこそこ大掛かりではあるのですが、橋から橋までの一区間だけでもあり、人出らしい人出は特に無くご近所さんが散歩に来ているぐらいで少し不思議な雰囲気がします。誰が設置してるんでしょう。鳥取市

 

通りをまっすぐ歩けば駅前まで戻ってこられます。

 

さて。

 

突然ですが、こんな言葉を聞いたことがないでしょうか。

 

「スタバはないけど、スナバはある」

 

2014年におとなり島根県にスタバが開店し、鳥取が唯一スタバが無い県になった際に鳥取県知事が発した言葉で、おもしろ自虐系キャッチフレーズとして一気に広まったのがこの言葉です。あまりにコピーとして優秀で、これをきっかけに生まれたのがその名も「すなば珈琲」。

やってきました、すなば珈琲。駅前にあります。

できた経緯からしてスタバのパロディ喫茶店かと思いきや、甘味メニューはパンケーキ屋さん系でスタバとはかなり毛色が違うお店です。

アップルパイをいただきました。ベリーが冷凍ベリーでちょっとしゃりしゃり冷たかった。口の中が冷えっひえ。アップルパイとコーヒーは美味しくいただきました。
ちなみにすなば珈琲開店の翌年にはスターバックスコーヒーもできたんですが、今回の旅ではそっちに寄る暇はありませんでした。両方行けたらちょっと面白かったかもね。いうてスタバですけどね。

 

このあと一旦宿へ戻り、一休み。

 

夜ご飯は鳥取の食材が食べられそうな居酒屋さんにやってきました。居酒屋ごはんって取り分けて食べることを想定されているので、基本的に量が多く種類はそんなに頼めないのですが、わたしイカが好きなので……

イカの天ぷら。熱々の揚げ物は大正義。他にもさつま揚げや長芋などをいただきました。大変に美味しかったです。居酒屋料理すき。

 

これにてこの日は終了。

明日は因幡の白兎。

 

 

日本海沿いをゆく、砂丘から天橋立まで 〜2日目・前編は砂の日

 

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↑移動日

美味しいラーメンを頂いた初日でした。

 

2日目から本格的に観光開始。この度一番の目的である砂丘と、その隣にある美術館に行きます。
天気は…曇ってますが回復基調です。雨が止んだのでヨシ!!

 

その前に、ホテルは素泊まりなので朝ごはんを買いにコンビニへ。

鳥取には大山という登山やる人の間では有名な山があるのですが、大山どりはそこで飼われてるんですかね?
白バラコーヒーは今回の旅の目的の一つ。ちょいちょい鳥取名物として耳にしていたのでずっと飲んでみたかったんです。
甘いけれどくどくはなくて美味しいコーヒー牛乳でした。各種サイズあり。プリンも売られています。

 

朝は曇ってるけどだんだん晴れてくる…という予報なので、先に美術館のほうに行くことにしました。足はバスです。巡回バスか路線バスかで所要時間は変わります。

砂の美術館、入場料800円。入館開始少し前に到着しましたが人が並び始めていました。

鳥取砂丘の砂と水だけで作った砂像が見られます。
どんな像か、出し物は定期的に変わりますが、この時のテーマはエジプト。

 

大きな一つの箱の中に作られた巨大な砂像!!それぞれエリアごとに作家が違います。
砂像の中の遊歩道を歩いていくシステムです。下の写真が今回のエジプト展の制作チーム。


砂像は迫力と繊細さを併せ持っていて、もちろんお触り厳禁ですが、ちょっと手を出そうという気になれない。
立体物ってすごいですね。ものによってはぐるっと360°見られる。

ピラミッドやスフィンクスのような元々像であるものを再現するのはまだやりやすそうなんですが、壁画のような2Dのものを立体にするのすごく大変ろうと思います。
何せ客が歩いて動くので………

 

手前の石、奥の布、すごいですよね。全部砂と水。接着剤なし。よく作るもんです……

ウォーターカーテンみたいな音がしてたんですが、湿度管理用ですかね?
乾いたら崩れてきてしまうので、おそらく非常に気を使っているのだと想像します。

これ会期終わったら壊してしまうのかーー!!その現場を見たいような、見たくないよな、いや見たい。トランプタワー崩す時の快感に近いものがありそう。

みんな大好きバステト神。

展示室は基本的にこの1階部分ですが、2階にはこれまでのテーマと作品の紹介とか、苦労話とか、お土産屋さんとかがありました。

 

屋外展示も少し。
流石に大きいものは上には雨よけはあったけど、風は普通に当たるし削れていくんでしょうか。風化していく展示?

いや、かなり良かったです。評判は聞いてたけどぜひ行ってほしい。

 

たっぷり堪能したら続いて砂丘へ。

「入口ってどこだろ……」としばらく歩いていくと上がっていけそうなところを見つけたのでリフト横から上がっていくことに。
このリフトは後で乗ります。

砂丘だーーーー!!ラクダおるーーーーー!!!

 

端から端まで歩くのはちょっと時間がないので、王道コースを行くことにします。

「馬の背」と呼ばれる第二砂丘列へ。みんな歩いていく方ですね。

鳥取砂丘は不毛な砂漠ではなくむしろ緑化問題に悩まされているような場所でして、馬の背の手前にも湿地と言ってもいいような「オアシス」があります。
秋の終わりから春にかけてはもっと水が溜まって池になるとかなんとか。
ハマヒルガオが有名な一方で特に外来種による草原化が早いらしく、除草が間に合わなければ緑に呑まれます。砂丘もそのうち見られなくなるかもしれませんねぇ………

 

急勾配を登って馬の背の上へ。

 

 

いや

 

風つよっっっっ

 

昨日の嵐が尾を引いて、恐ろしく強風です。
馬の背の向こう側はすぐ日本海ですが、

ご覧くださいこの白波を……実際にはろくに海側を向いていられないぐらいの強風が海から陸に向かって吹き付けています。てっぺんに上がるまでは背が防風壁になっていたようですが、登った途端に叩きつける強風、そして、砂。いたいいたい。びしびしする。
他の方々もみんな強風に背を向けて陸側を向いてました。

あの人たちよく海辺まで降りたな……いや砂が来ないだけ海辺のがマシなのか?
まず降りるのが大変そうではあるのですけど。

それにしても思ったより広いですねー時間があっても端まで歩くのは骨が折れそうです。足元も砂だしなあ。

風が強いので足跡はどんどん消えてさざ波のような風紋ができます。朝一が綺麗なんだとか。

 

ビジターセンターの外にはこのように足洗い場があります。さすがによくわかっておられる。ありがたい。どうしても靴の中に入りますからね。

ビジターセンターのなかでは鳥取砂丘の成り立ちの解説が見られます。
防砂林張り巡らすのが結構大変で一度作った防砂林が枯れたこともあったそう。この日ほどの強風でなくとも飛んでくる砂を何とかしないと住んでる人は大変なのでメンテナンスをやめるわけにもいかず、ほんの数年前に防砂林を再造成しています。

リフトに乗ってお土産屋さん兼展望台にきましたが正直ちょっとイマイチな眺め。砂丘まで遠いというか、高さがない?展望台より下りのリフトの方が近さという意味ではいい感じでした。すぐ見えなくなってしまうけど。

 

ここらでお昼になったので、ご飯を食べることに。

観光地の定番ではありますが海鮮丼屋さんにはいりまして、

もさエビ丼です。猛者エビと書きます。初めて知りました。曰く、鮮度の劣化が早いので「地元でしか味わえない幻のエビ」らしいです。
身もプリプリで甘くて美味しかったですが、個人的には揚げてある頭がついてきているのがアクセントになっていて嬉しかった。あんまりないですよこのタイプ。手間がかかってる。

 

 

と言ったところで初日の午前終了。

すでにかなり盛り沢山な内容ですが、午後は……より海辺に行きますか。遊覧船に乗るぞー!

 

後編へつづく。

 

日本海沿いをゆく、砂丘から天橋立まで 〜1日目は移動日

計画編↓

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さて砂丘を目指す旅初日は初日なので移動日です。

 

鳥取までの移動手段は飛行機。
今回は電車が遅れることもなく無事羽田に到着しました。よかったね。
羽田は晴れ!なんなら暑いぐらい。

特に飛行機が好きってわけでなくても来てしまうよね展望デッキ。
鬼滅の刃とコラボしてる機体がありました。色味が渋い。音柱さんなのに。

夕方の便だったので特に空港でお昼ご飯などもなく、そのまま鳥取へ。

 

そして鳥取空港改め鳥取砂丘コナン空港

そういえばこの間のコナン映画、哀ちゃんヒロインで売上大きかったらしいですね。さすが。
コナン映画ってGWでしたっけ?丁度盛り上がってたのかな。

この時丁度西日本に強い低気圧が来ていて、特に九州では結構な雨になってました。
その低気圧のせいで飛行機が着陸時に結構揺れましてね……えぇ……あとちょっとで危ないとこでした。エチケット袋の口を破るとこまでは行った。

 

空港連絡バスに乗って雨降りの鳥取駅へ。宿は駅からちょっと歩いたところ。

駅前のゲーミングアーケード。
短い距離だけですが、なぜかレインボー。派手。

 

宿に荷物だけ放り投げて夜ご飯に向かったのですが、最寄りの鳥取名物屋みたいなところは流石に満席で1人は入れてくれなさそうな雰囲気。

1人で入れそうなお店を探して少しうろうろ……でも雨降っててあんまり歩きたくないな……

ってことで、ももちゃんラーメンというラーメン屋に来ました。ラーメン屋なら1人で入れるだろう安牌。
牛すじラーメンです。ぺろっといけるタイプのあっさりした醤油味。
これが雨でちょっと冷えた体にとてもよかった。
この記事を書いていてお腹が空いてくるぐらいおいしかったです。セルフ飯テロ……

 


移動お疲れ様でした。

明日は念願の砂丘だ!

 

 

日本海岸沿いをゆく、砂丘から天橋立まで 〜計画立案0日目

完全に書く時期を逸してしまったのですが昨GWに鳥取砂丘からそのまま日本海辿って京都天橋立まで行ってきたので記録しておきます。

いつもの電車旅ですよ〜

 

砂丘に行ってみたい!という理由でこのあいだのゴールデンウィーク鳥取行きを決めました。
鳥取自体は初めてではなくて、境港には行ったことがあります。ゲゲゲのところですね。境港は鳥取の西の方ですが、砂丘は東の方になります。

 

で、砂丘を起点にどこ行くかなー境港は行ったことあるから東進するかーと路線図を眺めていたところ、天橋立が目に留まりまして。
昔計画だけして行き損ねたことあるんですよね天橋立。友人が寝坊しましてね。

天橋立のあるエリア、海の京都なんて呼ばれ方をしてることをこの計画を立てている時に知りました。いつの間に?

 

ともあれ、これだ!!

 

目的地を砂丘天橋立にセッティング。
そうすると、次に目に入ったのは城崎温泉鳥取から京都の北部に行くには兵庫を通ることになりますが、通過するんじゃもったいない。

 

鳥取砂丘城崎温泉天橋立をメインターゲットに据えて、

これが!今回の!ルートだっっ!!

(Googleのマイマップ機能を使ってみました。路線の上はなぞれないようなので近くの道路なぞってます)

 

砂丘城崎温泉天橋立以外にもちょいちょいと目的地を足しまして。

大雑把な今回のポイントはこうでした。ラストは福知山。

電車的には浜村→豊岡→天橋立→福知山です。途中京都丹後鉄道というやつを使います。
乗りたい時間の電車がどうも全席指定の特急だったので、GWだし満席になるかとみどりの窓口で予約できないか聞いてみたんですが、できませんでした。
路線はJRと乗り入れをしているのですが……JR東だからできなかったのか、JRだとダメなのかは不明です。
まぁ結果的には当日でも全然問題なかったです。悲しむべきか、喜ぶべきか。

 

あと、旅行中の総移動距離はそこそこですが、京都丹後鉄道使う関係でJRの乗車券距離があんまり伸びなくてですね‥‥
最初浜村→豊岡で調べて、ギリ100kmに乗らないという。

えっそんな短いの!?

何が問題って、こうなると当日のみの切符になることです。城崎温泉で一泊できないことになります。それは困る。困るが仕方ない。

ので、城崎温泉までの切符になりました。わざわざ城崎温泉ー豊岡を捨てることもない。そこは当日また別途。

 

それにしてもこうして県を跨ぐ旅は私の中であんまりなくて、大抵はひとつの県の中を制覇するように旅行するんですが、今回珍しいことになりました。
兵庫の距離が短いからかな。なにせ100km行かないわけだし。

 

 

直前に嵐が通過した鳥取へ、いざ。

 

春を告げる爛漫の河津

えーーーーっと。

ご無沙汰しております。生きてます。元気です。前回10月ですか……すみません。

 

 

さて、これまたネタがやや古くて申し訳ないのですが、2月の終わりに初めて河津桜を見に行ってきました。
長いこと「行きたいなー」と思っていたのですが、ちょうど梅の時期と被るというのもあっていけてなかったんですよね。今年は頑張って梅も桜も見に行きました。梅の方は……いつもの曽我梅林なので、まぁその気が起きたら書くということで。

で、河津桜です。2月の最終週末に行ってきました。
河津の場所はここ。

静岡県伊豆半島の先の方。新幹線ユーザーは熱海が拠点です。伊東でJRと伊豆急が接続していて、乗り入れしてます。
東京方面からなら伊豆の踊り子という特急が便利、なのですが、例によって「河津桜……今週末いけるやん……!」のノリで突撃したため、当然観光シーズンど真ん中で指定席が空いてるわけもなく、行きも帰りも普通列車です。
正直辛かった。
特に帰り。座れなくて。行きはね、まだいいんですよ。お客さんのタイミングがバラバラなので。帰りがね。みんな一斉でね。
ただまぁ特急料金分安くは行けます。乗車券、河津-熱海間1800円くらいです。

 

ってなわけで行きの車内はちょうど満席か、何人か立ってるぐらいでした。車窓から海が見えたり遠ざかったりしながら熱海から1時間半で河津に到着。いやーーー

 

すばらしい!!

満開、そして青空!!!!!

電車を降りてすぐに割と早々に満足感に浸れる桜並木。大勝利確定です。
線路沿いに植えられているので撮り鉄たちもゴツいカメラを構えてます。偶然電車が来ました。なんていう電車何ですかね?

 

河津桜は駅から川に出るまでは線路沿いに、そしてほとんどは川にそって植えられています。会場マップはこうです。海から丘の方までずずいっと。

せっかくだからやはり原木は見ておきたいよねってことで川沿いを宝泉橋まで歩きつつ原木を目指すことにします。

出典: https://kawazuzakura.jp/

川沿いの遊歩道はさほど幅が広くないのですが、幾らか余裕のあるところには露店が出されてすっかりお祭りモード。場所によっては川辺に降りることもできるので、露天でごはんを買って、川辺で桜を見ながらのんびり食べることができます。最高ですね。

 

桜の定番ソメイヨシノより色が濃く艶やかなので、桜がトンネル状に迫り出しているところなどは木漏れ日まで桃色、世界がピンクです。

 

宝泉橋まで来たところで右折。

「原木近道はこちら→」というちんまい看板を見かけたためそれに従って歩いていると、お目見えです。個人のお宅のお庭にあるんですね。

看板曰く、かつてのこのお宅のご主人が川沿いで1mの桜の若木を発見し、自宅の庭に植え替え、10年後に花が咲き始めたとか。で後からそれが自然交配で生まれた新種だと分かったとか。それがこの樹です、ということですね。ご主人よく10年待ったな。

ぼちぼち寿命が心配になる頃合ですが、河川法の改正で植え替えもできないことからこの先どうするかは地元にとって悩ましい問題になっているらしい。

 

1mの幼木が、立派になったもんです(どこからか目線)
原木の前では目の前で絞ってくれる100%みかんジュースが売られていたので、休憩がてら買ってしまいました。間違いなく美味しい。

 

宝泉橋から先も桜並木は続きますが、何だか人も減ってきます。メインエリアから離れてくるからでしょうか。

「見晴台」の響きに釣られて涅槃堂まで歩いてきました。正直どのくらい登るのか心配だったんですが、登るというほどでもなかったです。上がる、って感じです。

 

これは結構なかなかよろしいのでは!川に沿ってびっしりと桜が植えられていて、どれも満開なのがよくわかります。咲き誇るピンク、春の麗の河津川です。
そして写真にもちらっと写ってますが、この見晴台にはベンチも置いてあります。ちょうどお昼時だったので、持ってきたパンをここで齧りました。うーん、パンよりおにぎりだったかな。

今年の2月3月はかなり暖かいですが、この日も御多分に洩れず風もない暖かい日。最高のお花見です。いやほんと来て良かったよ。

 

昼食後は川の対岸を歩きつつ、

温泉に来ました。

そう、伊豆といえば温泉です。桜並木沿いにあります。散策の途中に寄れます。
町営の「踊り子温泉会館」という名前の日帰り温泉で、どんなかと思ったら結構なかなか綺麗なお風呂じゃないですか。露天風呂でも桜を見ることができます。花見風呂最高だぜ……!
お昼過ぎだったからか、お客さんもさほどおらずのびのびできました。お勧めしますよ「踊り子温泉会館」。ただし、いかにも食事処がありそうですが、それはありません。

 

湯上がりにテラスから桜を見ることもできます。向こう側が川沿いの歩道ですね。

 

温泉からすぐのところにある、大噴湯公園にきました。間欠泉です。

行くと丁度のタイミングで噴出が始まりました。タイミングが良いような、もうちょっと待機時間を楽しみたかったような(笑

熱々の温泉が沸いていて売店では温泉卵を作る用の卵が売られていましたが、2個入りだったので…… ぼっち勢のわたくし、悲しみに暮れる。

 

ダラダラと折り返して、海まできました。伊豆大島かな?伊豆諸島の島々がよく見えます。

つい見かけたので、鮎の塩焼き購入。シーズンじゃないって分かってても、見かけると食べたくなりませんか?

 

 

こんなんところで、河津散策終了。帰りは混んだ電車で揺られながら頑張って帰りました。さんま寿司なるお寿司をお土産にしました。

それにしても、行って良かったです河津桜。壮観でした。期待に違わぬ美しさよ。

今度は下田に一泊しながらとか、もっとゆるゆる観光にしてもいいかもしれませんね。