むしあつい
1日目その1、到着からお昼ご飯まではこちら↓
では本格的に観光開始、1日目その2へ行ってみましょう。日光山はこう↓なっております。
(日光旅ナビさんパンフレットからの切り抜き。全体図はパンフレット|日光旅ナビ様よりどうぞ)
東照宮本体は混みやすいから朝一がおすすめ、というのをどこかで見たので明日の朝に行くとして、日光には他にも世界遺産登録されている「日光山輪王寺」と「日光二荒山神社」があります。こちらを先に見て回ることにしましょう。
>>> 神橋
日光山参拝入り口の目印、神橋。下を流れる川は大谷川といいます。中禅寺湖から流れ、鬼怒川へ合流している川です。
謂れは古く奈良時代の終わり頃、日光山を開いた勝道上人がこの川を渡れず困り、神仏に祈ったところ深沙大王なる仏教の守護神が現れたとか。その深沙大王がなげた二匹の蛇が橋を作り、さらにその背中に山菅(ヤマスゲ)が生えて見事橋となり、上人は大谷川を渡ることができた、というお話。
料金払えば渡ることができますが、雨なのでこの日はスルー。どうせこの辺りは何度も通ることになります。入るのは次の機会にしましょう。
>>> 日光山輪王寺
さて日光山内ヘ入っていきます。
最初日光山への入り口がよくわからずこの車道まで歩いてきてしまいましたが、実際は心境の交差点すぐの石段を登って行けば良かった模様。
車道とはいえ関係車両のみの道であるようです。それにしてもすごい杉山ですね。
日光山は杉が多いです。しかも立派な杉がちょいちょいある。
輪王寺入り口で迎えてくれる勝道上人像。こんだけ雨降ってると寒そう。これ自体は昭和30年に建てられたもの。
三仏堂。本堂にあたります。外からお参りするだけならば料金は要りませんが、写真の左の方(切れてる)に受付があり、拝観料を払えばお堂の中まで入ることができます。
………これ霧……どころか雲の中なのでは……
堂内は撮影禁止ですので写真はありませんが、中には阿弥陀如来、千手観音、馬頭観音の3体の仏像があります。だから「三仏堂」です。わかりやすい。
3体とも金のメッキが施された仏像で、解説してくださったお坊さん曰く、今回の大修理で特に貼り直しなどはしておらず、綺麗に掃除しただけ、元の輝きを取り戻しただけ、とのこと。天井外してクレーンで吊り上げて京都まで持って行って修復したらしいです。職人さんがこっちにはいないとかで。
ただ阿弥陀如来だけは「3人とも持っていったら日光に仏様がいなくなってしまう」と、脇に修理用の小屋を立ててそこで修理したとか。小屋まで建てたなら全部それじゃダメでしたの?と思うのですが、納期的な問題でしょうか。
お堂も全て漆塗りのベンガラ仕上げ。下の方がピッカピカに磨かれており、とても手間がかけられた工程なんだとか。修復の話が面白かったです。
お堂内部を進むと十二支に因んだ干支の守護神的な仏像も安置されておりました。それぞれ自分の干支の仏様だとか。自分の仏様にお祈りをしておきました。
この干支の仏様のお守りは、買えば一生物(毎年買い換えるようなものではない)であるとかで、要はセールストークに繋がるわけです。ちゃっかりしてるというかなんというか。
大護摩堂。その名の通り火を焚いて祈祷をするお堂。鉄筋コンクリート製。祈祷は1日に3回か4回かやっているようです。
三仏堂内にも同様の祈祷をする場所はありましたが、そちらは世界遺産認定に伴って1日1回までというルールができたそうな。世界遺産になると木製の構造物では火が使いにくくなるんですね。それも何だかなあ。
輪王寺の次は東照宮の前を通り過ぎて「日光山輪王寺大猷院(だいゆういん)」へ向かいます。
輪王寺はあの三仏堂が見どころのメインではあるのですが、お山全体がお寺というタイプのお寺で、あっちこっちに関係施設があるとか。大猷院は、全体からしてみればすぐお隣ですね。
>>> 日光山輪王寺大猷院
東照宮が家康の墓所ならばこちらは三代家光の墓所。……あれっ二代目どこいった?
さっきの輪王寺と共通拝観券を買っておいたので早速中へ。
山の中……いや日光全体山の中なのですが、このお寺は山の地形に沿って建てられているためどんどん階段を登っていくことになります。途中にある山門の装飾が派手。
というか、全体的に。
派手。手水舎がこれですよ。屋根が立派すぎる。
「家康公の廟所を凌いではならない」という遺言があったそうですが、そりゃ東照宮に比べたら地味でしょうけど、これだってなかなかに派手です。修復したてでまだ色が褪せていないからそう感じるだけでしょうか。
赤はベンガラだろうけど、青や緑は何の色なのかなあ。当時合成顔料なんか当然ないので、修復も昔からの鉱物系顔料のはずではありますが。
登り切ったところにあるのが唐門で、この奥が拝殿です。山をくり抜いたような場所に立っており、背後も左右も崖になってます。どっしりとした雰囲気とどことなく異世界じみた静かな雰囲気を併せ持つちょっと不思議な空間。雨だからでしょうか?
拝殿内は壁から襖から全体的に金色でした。ほんとに派手好きだな。天井には竜の絵がたくさん描かれていました。寺院は天井が綺麗なところも多く寝っ転がって見たくなるのですが、いくら誰もいなくてもさすがにちょっと憚られますね……
拝殿を抜けたら皇嘉門。この先が奥の院、家光の墓所になりますが、ここから先は一般人立ち入り禁止です。
唐門の外壁の装飾がとても凝っていて晴れているなら一個一個じっくり眺めたいところです。上の鳥の部分が一枚ずつ全部違うんですよ。すっごい。
本格的に雨の中歩くのがしんどくなってきたので、この辺りで大猷院から撤退。滑らないように慎重に階段を降りつつ、最後のスポットへ。
>>> 日光二荒山神社
大猷院の真隣にあるのがこの神社。
写真にあるようにこの辺りの一宮です。どうやら元々違う場所にあったようなのですが、1619年にここへ移築されたとか。
二荒山=男体山そのものが御神体であるのと同時に、大己貴命・田心姫命・味耜高彦根(あじすきたかひこね)命の三柱を祀る神社です。大己貴命はつまりあの出雲の大国主で、出雲と同様この神社も縁結びスポットになっている模様。
この神社、拝殿横から入れるお庭のようなところが見所です。これ↑は「化け灯籠」。かつて夜間警護の侍がこの灯籠の明かりを亡霊と見間違えてたびたび刀で斬りかかったとかなんとか。
それで化け灯籠なんて名前つけるのもどうなん……しかも何回か間違えられてるんだ……。
この灯籠が灯されたところを見てみたいものです。そんなに人魂っぽい雰囲気になるのでしょうか。
霊泉。眼病に効くという効能と、若返りの水という伝承と、この水を使えば良い酒ができるという言い伝えなどが合わさっています。
初穂料を納めればペットボトルに汲んで帰ることもできますしなんならペットボトルが売られていますが、自分はここで飲むだけにしておきました。持って帰っても重いしね。目が悪いので目が治りますようにと願掛けをしつつ頂きました。
岩を山に見立てた日光連山の遥拝所。山岳信仰ですねえ。
ちょっとだけ桜が残ってました。なんという種類なのでしょう。
この観光中、桜が散った跡を見ることがちょくちょくあり、流石に山なのだなあなどと変なところで標高を感じておりました。
のんびりしていたら閉門時間になってしまったのでお暇。ぎりぎりまでお世話になりました。
>>> 夜ご飯はステーキ
さて閉門時間、つまりこの時点で夕方です。気づけば体がすっかり冷えていました。気が抜けたのか腰を下ろしてご飯を食べながら休みたい気持ちがどっと押し寄せてきたので夕飯処を探すことにします。
とはいえ日光市街、そんなに夜ご飯の選択肢が多くなくてですね。こういう情勢下なので酒場が閉まってたという可能性はありますが、湯波料理屋さんはお昼営業ですし、ラーメンというのも……
はい。匂いにつられてステーキハウスにやってきました。「えんや」さんです。お店の外観がなくて申し訳ない。写真がぼけぼけでした。
人生でステーキハウスって入ったことないぞ肉のことよく分からんぞと思いつつ、メニュー表の一番上にあったお肉とライス、コーンスープを注文。
まず出てきたのがコーンスープ。浅いお皿に入っているのを想像していたらお椀にたっぷり!これはうれしい!
体が中からあったまります。生き返る。
続いてお肉!ミディアムで焼いてもらいました。
ソースをかけるといい音が鳴る鉄板!立ち上る湯気!とろけるバター!!
んーーーーおいしい!!!!!
特にバターを添えると罪の味。かっこむ様にいただいてしまいました。そのせいかライスがお腹に入りきらなかったんだ……バカな。
出てきた時には余裕だと思ったのですが、コーンスープが多かったからなのか、疲労のせいなのか、それとももうそんなに食べられない歳なのか……うっ……完食ならず……
コーンスープとお肉プレートは完食したから許してもらいましょう。
後でクチコミを見たらどうやらこのお店ビールの種類が豊富でそれを売りにしていた様なのですが、行った時はやってませんでした。どこも規模縮小営業ですかねえ。
大変に美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
この後は翌朝の朝食をコンビニで調達し、宿へ帰還。
濡れた諸々を部屋で干しつつ大浴場でゆったりと体を休めました。これにて完全復活。風呂は偉大なり。
実はこの日、予定では「世界遺産めぐりバス」を利用するつもりだったのですが、GW中はこの路線走ってないんですねえ。知りませんでした。なので全行程徒歩です。
まあ上記の距離は歩けない距離じゃないんですけど、バス乗るつもりでいたら「この停留所には停まりません」という表示があった時の脱力感は凄かったです。いや私の情報収集不足なのですけどね。
晴れる様に祈りながら、二日目へ続く!