極小の世界を覗く

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丸っと一晩経ちましたが

世の興奮は冷めやまぬままですね。

今回の物理学賞はネタとして分かりやすいからな

余計関心を引いているのでしょう。

少なくともアナウンサーに

「で、何の役に立つんですか?」と言われることは無い。

さて世の中がまだ物理学賞で盛り上がってますが

今日は化学賞の発表日でした。

「高解像度の蛍光顕微鏡の開発」

アメリカとドイツの研究所から、

Betzig氏、Moemer氏、Hell氏の3名での受賞です。

受賞理由はタイトル通り、蛍光顕微鏡の解像度をぐんと上げた功績によるもの。

そもそも蛍光顕微鏡ってなんやねん。

使ったこと無いわ。

と思ったのでちょっとググった。

名前のままだった。

普通顕微鏡と言われてイメージする顕微鏡は、

光を試料に当てたときに透過する光を拾う。

モノによっては反射する光を拾うタイプもある。

とにかく入射した光を見る。

しかし蛍光顕微鏡は光を当てたときに

試料そのものが光る。

プラックライトを当てると光るおもちゃみたいなのあるけど、原理はあれ。

光を当てると発光する。その光を拾う。

そんな顕微鏡です。

でもこれそのままだと200nmまでしか見られない。

ウイルスが大体100nmくらいのオーダーなので

ウイルスとか、あるいはより小さいタンパク質とかは観察出来なかった。

もう電顕で良くね?と思ってしまうのですが、

蛍光顕微鏡は「細胞が生きたまま」観測が出来るので

生物学分野で活躍しているらしいです。

ならばやはり見たいでしょう、ウイルスを。

その要請に応えて200nmの限界を突破することに成功したので

今回の受賞となった、みたいです。

どうやって突破したかってのは、

まあ、解説読んでもよくわからんかったです。

そもそも顕微鏡ってのはどんな型でも、

細かいものを見るためには細く絞った光を試料にあてる必要があります。

如何に細い光を当てるかが勝負な訳ですが、

Hell氏はいつも使ってる光とは別にドーナッツ状の光を入れて

2つの光が重なったところは打ち消しあうようにして、

ドーナッツの穴の所だけ残す様な方法で

光を絞った、らしい。

残りの2人は試料全体に光を当てたときに

局所的にかつ確率的に光る分子の、

その光った写真を撮り、

何枚も重ねあわせていって全体を浮かび上がらせる、

その方法を確立したみたいです。

多分なんかそんな感じ。

物理学賞は物理と化学の境界領域やや物理寄り、

みたいな分野だったんですが

化学賞は物理と生物の狭間みたいな分野でした。

これ……は………

化学賞他に無かったんですかと聞きたくなってしまう……

化学界ってネタ無いんですか……?と。

なんか心配になるわ。