プラスチックの愛情

天気予報が雨だって言うからおとなしくしてたのに雨降らなかったじゃないか(責任転嫁

さて今回はこちら。

OUT OF CONTROL

冲方 丁(うぶかた とう)/ハヤカワ文庫

天地明察の人か!

と、読んでから気づきました。

何で買ったかというとハヤカワ文庫だからなんですけど。

ほら……隣に並んでるから気になっててさ……

天地明察の人か!と言いつつ

読んだ人からからあらすじだけ聞いて

自分では読まずに来たんですが、

映画化したんですっけ?

この本は短編集です。

 スタンド・アウト/まあこ/箱/

 日本改暦事情/デストピア

 メトセラとプラスチックと太陽の臓器/

 OUT OF CONTROL

の全7編。

で日本改暦事情が天地明察の元になっているお話。

まあこと箱はホラー、

日本改暦事情は上記の通り時代もの、

メトセラは分かりやすくSF、

スタンド・アウトは私小説っぽい、

デストピアみたいなのは何と読んでいいやら、現代社会風刺とは違う気がするけど。

OUT OF CONTROLは……一応ホラーか。

はっきり言って全く違う7編。

どーいう基準でまとめたんやこれ。

話ごとに好みが分かれそうです。

ただエログロ耐性無い人は無理やな。

面白かったのは日本改暦事情でしょうか。

ややダイジェスト気味ですがこれだけでも楽しめました。

天地明察のほうも読んでみたいと思わせるものでした。

一番安心して読めるというのもあります。

改暦を巡って格闘しながら成長していく春海の物語。

インパクトはまあこが一番ありましたが

話としては箱の方が好きです。

結局人を狂わせるのって自分も含めて人だよねっていう。

まあこは絡めとられる様な吸い取られる様な嵌って沈んでいく様な不気味さ。

箱は後ろ向きにエネルギーがあって鬱になる。

ほんのり気に入ったのはメトセラ

これから生まれてくる、

確実に300年は生きるであろう我が子を思い、

悩む母親はプラスチックの夢を見る。

そして父親はそんな母親に悩む。

未知の存在への不安に向き合う親の様子が描かれています。

不安なんだけれどどこかほっこりする話でした。

そろそろTOEICの勉強せんとヤバい。