世界の星図 かつての星図

評価: --- --- --- ()

 

ナンダッテー八月ダッテー!!

 

はいどうも。

七月は暑かったから八月は多少マシになるかと思ったら

現状全くそんな気配を見せない平成最後の夏です。

お盆は帰省する予定ですが、

名古屋が酷暑も酷暑らしいので溶けるどころか蒸発するかもしれません。

部屋でおとなしくしてようかなあ。

 

さて自分が読んだ本。

 

天文の世界史

廣瀬匠

インターナショナル新書

 

帯にある通り「天文学の通史」と言ったほうがわかりやすいかもしれません。

世界史……とはちょっと違うかな。

人類史というよりは、学問の歴史って感じです。

久しぶりに暦関係の本が読みたいなーと思って買ってみました。

 

空で一番二番に目立つ星である太陽と月の話に始まり、

各文明各時代で人がどのように空を観測してきたか、

どんな宇宙モデルを書いてきたのか、ということが

定番のギリシャから欧州世界だけでなく

イスラム世界やインド中国日本まで、

幅広い目でもって柔らかいタッチで綴られていました。

 

ほんとに書かれてる内容の幅が広く、

自分は宿曜経の存在を初めて知りました。

「宿」は月のある方角にある星座(黄道十二星座の月バージョン)、

「曜」は7つの惑星と曜日のことで、

インドから中国経由で入ってきた密教にくっついていた占星術の本らしいです。

ただしこの7日をサイクルにした「曜日」の感覚は

中国でも日本でも定着せず、

日本では結局明治以降にSunday Monday Tuesday……の和訳として受け入れられた形。

十干十二支が便利だったんでしょうかね。

 

しかし日本って農耕民族であったくせに

あんまり古代エジプト的な暦へのこだわりがないのが気になってます。

暦だって公式のものは中国からの借り物ですし、

それだってズレたままけっこう長いこと使いつづけますし。

公式の暦と生活用の暦の2本立て運用だったんでしょうか?

イスラム圏みたいに。

文化的にも「月」のもてはやされれ方に比べて神話とかないし、

あんまり星空観察をしなかったのでしょうか。

だとしたら何で種まく時期とか決めてたんでしょうか。

うーん。

 

 

細かな話はないですが通史として入門書としてはとてもいい本でした。

これを手引きにあちこちへ興味を拡張していけそうです。

さらっと読みやすい本ですので、ぜひ。