極限の状況下で

暑いと思う様な日々から急転直下、

雪すら振る様な気温となり今日もまた寒いですが

皆々様お元気でしょうか。

こちら一度仕舞ったダウンを出しました。

クリーニング不要なユニクロで良かった。

さて今回はSF傑作選。短編集です。

毎晩寝る前に一編ずつ読んでいった本。

冷たい方程式

トム・ゴドウィン 他

伊藤典夫 編・訳

ハヤカワ文庫SF

電気羊ほどではないにせよ、

こちらもタイトルは有名。

SFの古典ですね。

この作品に関連した、

「方程式もの」と呼ばれる作品群が有るぐらい。

短編集なので表題作の他に

徘徊許可証 (ロバート・シェクリイ

ランデブー (ジョン・クリストファー)

ふるさと遠く (ウォルター・S・テヴィス)

信念 (アイザック・アシモフ

みにくい妹 (ジャン・ストラザー)

オッディとイド (アルフレッド・ベスター

危険!幼児逃亡中 (C・L・コットレル)

ハウ=2 (クリフォード・D・シマック

の8編が収められています。

どれもそれぞれ違った面白さがあり濃い短編集でした。

以下一言感想。

徘徊許可証:

 初っぱなから笑った!ナンセンスってのはこういうのを言うんだろうか。

 文明ってなんだろね。

ランデブー:

 SFというよりもホラーっぽい雰囲気。やっぱり一番恐いのは生きてる人間でしょうか。

 しっとりと冷たいお話。

ふるさと遠く:

 ファンタジーと言われても納得する、不思議なお話。

 母なる海から、ここは遠く。

信念:

 言わずとしれたアシモフの短編。どたばたコメディだな(笑

 この本の中では珍しくさっぱりとしていて前向き。

冷たい方程式:

 そんなに条件厳しいならもっと事前にさあ、と思わんでも無い状況設定ですが

 とにかくひとりの少女か7人かという選択。

 無邪気で、無知で、危険を知らず生きてきた少女が、それでも自ら決断する。

 結果射殺じゃあこのお話は台無しになってしまうから、これ以上は無い結末。

みにくい妹:

 シンデレラの、義理の姉視点。確かに居る居る、こういう子。

 どこかで読んだなあ。世界では、美しいものが善なのだ、って。

オッディとイド:

 無意識を制御するなんてこと、出来ませんわね。出来たら無意識ではない。

 現れるのは剥き出しの欲望。このざらっとした読み味、好きですねえ。

危険!幼児逃亡中:

 核兵器でないと見せかけて核兵器の擬人化かなんかかと思ったけど

 幼児(といっても未就学年齢でなく8歳だけど)である以上最後の絶叫が生まれるのかな。

 下手したらそれで自分と人類が死ぬんだけどね。

ハウ=2:

 法廷の下りは笑える。かなり笑える。

 人間とはなにか?という話なのだけど、舞台が法廷なのがちょっと違うところ。 

 訪れるのはきっと人の駆逐された世界、っていうのはベタすぎる予想かな?

ひさびさにヒットした本でした。

今夜から何読もうー。