初めての公開シンポジウム

JUGEMテーマ:日記・一般

 

やだ奥さん師走ですってよ。

 

 

今年も残すところあと一月となりました。

仕事収まるかな?

 

さてこの週末ですが珍しく出かけてまいりました。

暖冬のはずがなぜかドンピシャで寒かった日曜日、

 

これに↓

 

「新しい国際単位系 (SI) 重さ、電気、温度、 そして時間の計測と私たちの暮らし」

 

参加しました。

 

日本学術会議主催で産総研が協賛。場所は乃木坂の学術会議講堂駅近すぐ。

参加無料。

 

これは行かざるをえない!!

 

ということで公開シンポジウム初参加。

ちょっとドキドキしつつ国立新美術館の麓へ。

無料といっても申し込みはいるんですが、

イムリーな話題だけあってかどうやら満員になったようでした。

 

主催の方が最初に「ホッとした」っておっしゃってまして、

どうやら公開シンポジウムってそもそも埋まらないものらしく、

しかも日経サイエンスの編集者に「人集まるかなあ」と相談したら

「精密測定とか単位の特集回って……売れないんだよね……」という回答を得たとかで、

今回の盛況っぷりに心底安心した様子でした。

 

講演内容ですが、

基本的に「測る」とはどういうことか、どうやって測られてきたか、

単位を変えることで何が変わるのか、今後にどう影響するか、ということが 各ジャンルから語られるという形でした。

圧巻だったのは光格子時計の香取先生。

「そもそも時計とはあるものの周期をカウントするものである」から始まり、

励起状態の原子をトラップする方法や

高度計として利用した時のデータなど

すげーすげーとしか言いようのない話が次々出てきてワクワクしました。

物性物理の講演や光コムが門外漢すぎて全然わからなかったけれど、

それでもなんとなく面白かったです。

長さを測るために光の走る時間じゃなくて周波数をカウントする手法があるんだなあ。

 

個人的にはやはり化学についてのお話に期待して参加したところがあります。

原子量は高校で習った通り同位体の存在比から出す平均値であり、

さらに同位体の存在比率が地域によって違うので

たとえアボガドロ数を定数として誤差ゼロへ決め打っても

原子量ってのは不確かさを持ってしまうんです、という話は「なるほどなー」となりました。

でもぶっちゃけあれだ、

巽先生あんまり今回の改定に興味な

……はい。

 

こぼれ話的に面白かったのが、産総研の先生がしていた

アボガドロ数測定のためのシリコン球作成のお話。

シリコンの同位体を減らしたくてなんとか濃縮かけるための方法を探していたら

ロシアが元々水爆用だった遠心装置を持っていることがわかり、

「平和利用のために」と言ったら喜んでお安く貸してくれたというの。

いや世の中なにが役に立つかわかりませんね。

 

講演者の先生方は肩書き見る感じ最先端の研究者だったので、

なんだか贅沢な半日でした。

たまにはこういうアカデミックな日もいいよね。

これから度々チェックしていこうと思います。

 

 

しかし私がこういうのもなんですが、

ああいう人たちはみんな喋り慣れているような人たちばかりかと思いきや案外そうでもないというか、

上手い下手に結構な差があったな、と。

あれどこからくるんだろう。

そういうのも汲み取れるようになりたいなあ。

 

あと、「自説をぶつける一般参加者」って、本当にいるんだなー……

都市伝説だと思ってた………