4連休ですね。お天気が斜めですがのんびりしていきましょう。
さあて今年もやってまいりましたイグノーベル賞。日本ではなかなか人気のある賞です。日本人が常連ですからね。ちなみに昨年まで13回連続受賞をしています。
本家ノーベル賞に否定の「イグ」をつけ、さらに品のないことを意味する「イグノーブル」にひっかけた「IgNobel」賞。ノーベル賞のように枠が決まっているわけではなく、選ばれた研究に対して〇〇賞と後から名付けるシステムです。また1つの賞につき研究者3人という縛りもないので大勢が選ばれます。
選考基準は「楽しく、そして考えさせる研究」であること。
それでは今年の結果発表ー↓
音響学賞:ワニにヘリウムガスを吸わせても声が高くなる
心理学賞:眉毛の形でナルシストを見分ける研究
平和賞 :いやがらせにピンポンダッシュをしあったインドとパキスタンの外交官
物理学賞:ミミズを高周波で振動させるとさざなみが立つ
経済学賞:いろんな国の所得格差とキスの頻度の関係性について
経営学賞:第5次下請まで回したら報酬安くなりすぎて決行されなかった殺人依頼
昆虫学賞:昆虫学者はクモが嫌い
医学賞 :他人の咀嚼音を大きなストレスに感じる「咀嚼音嫌悪症」に診断をつけた
医学教育学賞:政治家が医者や科学者より人々の生死に影響を与えることを、
新型コロナを利用して周知した
物質科学賞:凍った人の大便で作ったナイフはいまいち切れない
ということで今年は10個の賞となりました。皮肉成分多めですね。最初の音響学賞には日本人の先生が参加しているので、日本人の受賞は14年連続になりましたおめでとう!
このヘリウムガスを吸わせる実験はいろんな動物に対して行われているようで、今回受賞された京大の先生は霊長類の研究者。昔サルでヘリウム実験したことがあるそうな。そのときの解析の経験を買われてワニの実験にも協力したんだそう。
例えば管楽器と弦楽器と打楽器を鳴らした時、ヘリウムガスで音が変わるのって管楽器型だけなんですよね。声も管楽器と同じでヘリウム多めのガスを吸うと声が高くなりますが、ではワニの声はどのような仕組みで鳴っているのか?というのが分かるのが今回の実験。ワニの声も1オクターブ高くなったので、人と同じように喉を共鳴させていることがわかりました。
が。
ぜひニュース内の動画を再生して、ヘリウム吸わされたワニの声を聞いてみて欲しい。
…………高く……なった…………?
わからない!!私の耳にはどう頑張ってもヘリウム吸った方が低く聞こえる!!!
でも先生が解析されてそうならそうなんでしょう!!!!
聞いた方はご意見お聞かせください!!!!
……上に書いたように猿は実験されていて、鳥も先行研究があると聞きました。で今回は爬虫類代表ワニ。ワニと鳥が同じ仕組みでなっているようなので、ひょっとしたら恐竜も同じ仕組みかもしれませんね!とのこと。
平和賞/経営学賞/医学教育学賞が今回は皮肉で、平和賞と経営学賞はずっこけるような話ですが医学教育学はちょっと重たい感じがします。なお受賞者は世界各国の政治家たち。
ミミズを高周波で振動させるのはまるで意味というか動機が不明だったのですが、もともと水の波紋について研究されている方のようで、庭にいるミミズを見て「こいつで試してみよう」と思い立ったのが理由とか。
………あーちょっとプルプルしてるし波立そう?かな?
インタビュアー曰く、インタビューへの答えの中に「What if」が沢山出てきたそうです。純粋なる好奇心こええ。
今年の下ネタ枠が物質科学賞ですが、どうやらイヌイットの言い伝えに昔はこうやって切ってたという伝承があるらしく、その検証だそうです。……何食べたかにもよりそう……ですね……………。
新型コロナの影響でリモート開催だった今回は例の少女もおらず、受賞金の10兆ジンバブエドル(旧)も偽札でした。旧ジンバブエドルな上に偽札とかほんとに価値がなくなってしまった。それでも映像を繋いでオペラをやっていましたし、今年も楽しい発表会でした。
本家本元のノーベル賞は10月の第2週目月曜から発表です。こっちもリモート開催なのかなあ。こちらも楽しみです。