火山と湖と美味いもの:道南旅行イントロダクション

こんばんは。オミクロンが大変なことになってますが生きてますか。
保育園や学校経由で子供が持ち込んで一家壊滅、が今年の夏の典型パターンだったようですね。

 

ぼっち、低みの見物。

 

だから、ということでもないのですが、ワクチン3回目を打ってからまだ2ヶ月という時期、いつもにも増して出発前2週間ソロ行動を徹底し、今年のお盆に行ってまいりました北海道。

道南の旅。

 

今回の旅の目的はこんな感じ↓

ラッキーピエロ
五稜郭
洞爺湖と火山
・登別!!といえば、熊牧場!!!

でルートは

函館→洞爺湖→登別→札幌

例によって電車とバスを駆使した旅です。といっても今回そんな難しいところなくて……洞爺湖にせよ登別にせよ駅からそれなりにバスが走ってるんですよね。

なので縛りプレイの難易度としてはかなり低い方なんじゃないでしょうか。

 

えー、函館本線長万部〜小樽が10年以内にお亡くなりになるようですが、ええ、まあ、観光の都合で……わたし鉄ではないので、そこは観光優先で行きます、はい。

 

ちなみに最終日にぐいっと小樽まで足を伸ばそうと思ったのですが、ちょっと電車の運行を心配しなければならない程度に雨が降っていたので断念しました。
この夏の北海道、雨多めだったんじゃないですかね。宗谷の方も電車止まってましたし。

 

 

今回の旅はお盆休みを目一杯使った旅になりました。本当は有給くっつけようとしたんですけどちょっと仕事の都合で、絶対に帰らねばならなくなったんですよね。
現地でコロナもらって発熱からの足止めや、天候不良で帰りの飛行機が飛ばなくなった場合、まあ色々と面倒なことになるのですが、飛行機とっちまった以上は行くしかねえ!!!

 

 

お天道様に全力祈祷しつつ、

電車内や人が多いところでは極力飲食しないというルールを課した道南珍道中、

旅行記スタートです。

 

知られざる鉄の科学 - 鉄の科学ついてざっくりと見渡す本

梅雨が明けたと思ったらまた梅雨のような天気ですが、こちらもそろそろ明けそうですね。いよいよ本格的な夏が来る……!!

 

さて鉄の本2冊目。

前回の、面白かったんですがやはりややマニアックなところがあり、一回立ち止まって基本的なところを抑えようと購入しました。

知られざる鉄の科学
人類とともに時代を創った鉄のすべてを解き明かす
齋藤勝裕
SBクリエイティブ

 

「鉄」というワードで科学よりの角度見た時、どういう切り口があるのかなーというのを洗うためと、製鉄の流れを雑に知るというのが目的だったのですが、まあまあいい感じに外枠掴めた感触があるのでそういう意味では良かったです。
製鉄のみに限らず、広く化学的な話と歴史の話も少し、といった内容で、入口としてはいい感じの温度感でした。

 

古代の製鉄にいきなり当たるのではなくて、一応現代の最適解を知っておいてから掘り返していくのがわかりやすいと思うんですよ。
現代製鉄は高炉と転炉に分かれてるだけでも大分何をしているのかの見通しがいい。例えば鋼を得ようと思ったら何をしなきゃいけないのかということがわかった上で、炉の発展史を見た方がどうしたいのかがわかるってもんです。
高炉って10年連続操業なんっすね……知らなかった……製鉄ってスケール大きい……

 

またぼんやりとしか知らなかった日本刀の構造についても、前回の本とこれで「あーそういうことしてたの」と納得感がありました。
おそらく私が用語に慣れてきてこの手の解説を読めるようになったということが大きいのですが、「なんか色々やって出来るんだなー」という程度からは進めています。
日本刀業界、秘伝のノウハウがおそらくあって研究しにくそうだな、とも。玉鋼って完全に全量を日本美術刀保存協会なるところが生産管理してるんですね。

 

ただどうもちょっと「その記述あってる?」「言いたいことわかるけどそう書いていいの?」と思うところがあり、どこかに引用するならなんかもう一冊くらい、そのトピックで詳し目の本をあたった方がいいんでないかなあ。
現にp.46の「山形大学」って間違っているようですし……大学名は話の本質部ではないにせよ、うーん大丈夫かなーという不安が拭いきれません。

 

カラー写真綺麗だし図はわかりやすいし、トピックが多いので飽きにくいし、ここから掘っていくなら悪くないのかなと思う一冊。

人はどのように鉄を作ってきたか - タイトル通りの徹頭徹尾とことん製鉄本

6月中に梅雨が明け猛暑の気配を見せておりますが皆様お元気ですか。七夕までに梅雨から抜けるって初めて聞いたんですけどもーー!!

 

さて読書メモ、随分久しぶりですね。いつぶりかなーと思ってみてみたら2月ぶりですって。震えますね。
読書会も終わって余裕ができたのでぼちぼち再開しようと思います。発表者でもないのに余裕ないってなんなんですかね?

人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理
永田和弘
講談社ブルーバックス

 

なんだかとっても趣味に走った本だな!!(褒め言葉)というのが第一印象。
書いてある中身もかなり「ガチ」なのですが、話の運び方も「製鉄炉の基本構造と部位の名前ぐらいは知ってるよね?」というノリでくるのでズブの素人としては「ちょっとまってください」と返したくなるような。まあ著者は東工大工学部の金属工学科を出た大学教授なので、製鉄マニアが書いた本と思えば納得感があります。
あれですよ。たたら製鉄がいきなり登場するにも関わらず「たたらとは何か」という話すら出てこないですからね。アッそこは常識なんですねはい……。読んでるうちになんとなくわかってくるようにはなっています。

 

全体的な流れとして、歴史の流れを順に追っていくというよりは、ある時代ある場所での鉄と製鉄法について個別に見ていく色合いが強い本でした。

刃物の街、関市を訪れながらのたたら製鉄の解説に始まり、著者自作のたたら製鉄炉が登場。製鉄炉の寸法や組み方、鉄の原料と製鉄工程の説明と続いていくのですが、この辺りの書き込みの熱の入り方が本書では一貫して強いです。
歴史上に登場した様々なタイプの製鉄炉のサイズやらそこで見つかったスラグ(製鉄時に出るゴミ)の素性などに対してしっかりとした記載があり、「スラグを見ればどんな鉄を作っていたかわかる」といいながらここでは炭素濃度が何%ぐらいの鉄を作っていたと解説していきます。わかんのかよ。

やーそれにしても金属工学、むっずいですね。
なんといっても1300℃あたりで起こっている不均一系の化学なんで、普段触ってる反応とはちょっと違いすぎて面白いです。俺にはなんもわからん。
ただ流石に対象が人類が長く利用してきた「鉄」なだけあって、製鉄そのものについても製鉄の歴史についてもよく研究がなされている雰囲気は受け取りました。かなりの厚みがある感じ。

製鉄中に鉄から線香花火みたいに火花が散るのはなぜか、など、よくもまあ解明したものだと思います。「沸き花」というおしゃれな名前がついているのですが、細かい鉄の微粒子が酸化して発火している現象らしいですよ。

 

 

製鉄の歴史上欠かせない人物にベッセマーという人がいて、この人のおかげで高価だった「鋼」を大量生産できるようになりました。

この本を買った動機の一つに「ベッセマーが何をやったのかを具体的にもう少し詳しく知る」というのがあったのですが、よく言われるリンの問題だけでなく気泡の問題もあったとか、具体的にどんな技術で誰と特許で揉めていたかとかまで書いてあって、一歩踏み込んだことがわかりました。

 

細かいことについては「そ、そうなんだー」としか言いようがないのですが、著者がフィンランドスウェーデンにある遺跡を訪ねて行く様子は旅行記のようでもあり、珍道中の描写が面白くもあります。

 

 

マニアックな製鉄本、読み応えがあって良本でした。

 

松島や ああ温泉や ずんだ餅 〜宮城旅行4日目最終日は最後の温泉

投稿間隔が空いてしまった旅行記も最後になりました。

 

いよいよGW旅行最終日、再びの青天。今回の旅のお天気勝率は5割でしたね。

朝風呂に入り、朝食をいただき、お宿を出発。

付近の散策開始、といってもこちらの駅周りは温泉街然としてないので、何かあるわけでもないのですけども。

ちょっと歩くとお社発見。いい感じにくたびれていますね。こういうのも好きですよ私。

手が入ってるんだか入ってないんだかいまいち判然としないあたりポイント高いですね。完全には侵食されきってないのですがまめに整えられている感じでもなく、どちらかというと人間サイドが劣勢な感じです。前日の雨で水が捌けていないのもあって余計立ち入りにくい雰囲気。

石造りってわけでもないのでほっといたら何年もしないうちに草に飲まれそうですので、やっぱり誰かがたまには手入れしてそうなんですよねえ。

ちなみにすぐそこ線路です。

何らかの山菜。食べられるやつ……?ゼンマイ……?
スミレも咲いていました。最後の春ですね。

 

引き続きお散歩続行。

上流にダムがあるらしく、幅の広い川に立派な橋がかけられていました。川に沿った道路も綺麗に整備されていて走りやすそうです。どこに向かっている道なのでしょう。車に乗らないとそういうことは全然わからないのですよね……。

河川敷のツツジ

 

栗だんご。ここでも作ってるんですね。

この近辺には新しい建物の公民館?市役所の支部?のようなものがありました。そこから仙台までのバスが出ているようで、利用客らしき人が待機していました。電車で2時間でしたがバスだとどれくらいなんでしょう。

 

10時になったので宿屋の並びに戻り、日帰り温泉目当てで来てみました。ホテルニューあらおさん。さすがに「日帰り」の旗が立ってますからこれでやってないってことはないでしょう。……ないよね?

無事やってました。やりました。お昼からは食堂も利用できるようです。ということでこの旅最後の温泉へ。

嬉しいことにこちらの温泉には露天風呂もありました。今回の鳴子旅で温泉はたくさん入りましたけど、実は露天風呂って入っていなかったんですよね。露天風呂に半身浴、いつまででも浸かっていられます。
こういう旅館の日帰り温泉、入りにくる人って意外と少なかったりして、特に昼間は空いているか貸切状態のことも多くあります。ザ・温泉街だともう少し混んでるでしょうが、ここはちょっと離れているので今回ものびのびすることができました。

 

名残惜しみながらお風呂から出て駅へ。

駅前のお土産屋さんでお土産調達。栗だんごも売っていました。美味しかったけど日持ちしないので、隣にあった栗まんじゅうを購入。家で食べましたが、こちらも栗がゴロっと入っていて美味しかったです。

 

さようなら鳴子温泉。何といっても、いいお湯でした。

 

車窓の景色も晴れているとやはり気分が上がりますね。最後まで楽しい。

 

さて帰路ですが、来た時のルートを辿って仙台に一度戻るという手もあるにはありましたが、まあ何か仙台でやりたいことがあるかというと……ひょうたん揚げ……あるにはあるのですが流石に疲れてもきていたので、大人しく古川から新幹線に乗ることにしました。

ちょうどお昼時でしたのでご飯を食べに改札を出ます。

駅舎も駅前も広くて綺麗な駅ですね古川駅。比較的最近綺麗にしたのでしょうか。

青空ー

 

ふと立ってた案内看板を見たら食事どころと書いてありましたのでかのやさんに来てみました。町の定食屋さんって感じですね。

前日の冷たい雨とは打って変わって歩いていると暑いぐらいの日でしたので、今季初冷やし中華を旅先でキメることにしました。あまり酸味のないタイプの冷やし中華で、ででんと乗ったチャーシューが嬉しい。生姜の味がアクセントになっていて美味しかったです。

 

お腹もいっぱいになったところで最後のお土産タイム。

駅で自分用に牛タンビーフシチューを購入しました。重いものは最後に買うに限るよ。

 

やまびこに乗って、帰りましょう。

 

 

これにて2022年GW旅、完。

 

松島や ああ温泉や ずんだ餅 〜宮城旅行3日目は土砂降りの鳴子

やっぱり終わらなかったじゃ無いか!!

短くまとめるテクニックが必要っすな……

 

さてGW旅行の3日目です。この日は雨予報が出ておりますが曇天スタート。

朝ごはんにコンビニおにぎりを食べたのち2日間お世話になったホテルを出発し、この日は鳴子温泉を目指します。そう、やはり旅の中に温泉は外せないのです。

                                                 

鳴子温泉までの路線図は大体こうなっています。古川まで新幹線という贅沢をしてもいいのですが、特に急いでもいないし在来線ですね。2時間ちょいです。
昨日いた松島海岸駅を再度通る……かと思いきや、実は路線が別という罠。昨日乗ったのは仙石線というやつですが、今日乗るのは東北本線だよ。途中ほとんど並走してる区間あるよ。

 

小牛田(こごた)で乗り換えまーしてー

陸羽東(りくうとう)線。雨降ってきちゃった……車窓の景色は帰り道に期待しましょう。

 

鳴子温泉駅へ到着。温泉の駅らしく足湯があります。

観光案内所でパンフレットと日帰り温泉の情報を手に入れ、ロッカーへ大きな荷物を預け、とりあえずお昼ご飯にすることにします。

 

駅前の洋食屋さんでナポリタンをいただく。3日目になるとそろそろこういうのが食べたくなってくるのです。お味噌汁が出てくるあたり町の洋食屋さんっぽくて良いですね。

ご飯を食べつつ観光案内所でもらったパンフレットを眺めつつ独り作戦会議を開始します。
事前にHPを見る限り、コロナもあるから日帰り温泉やってないとこもあるというのは把握しておりましたが、なんとGW中はほとんどのお宿が日帰りは閉めているとのことでした。
公衆浴場と大きいホテルはやっているようではありましたが、行きたかった義経ゆかりの湯などは宿泊者のみ。元々湯巡りをうたっている温泉だけにちょっと残念でした……が、やってないものは仕方ない。

温泉街散策と公衆浴場2つへプランを切り替えます。

鳴子温泉の名物といえば、

こけしです。こけしPRがすごい。至る所にこけしがいます。寸胴ではなく中央がスリムなのが鳴子こけし

雨強くなってきたねー

硫黄の匂いが漂ってくる中、お宿から登る湯煙を眺めつつ、温泉神社にやってきました。

温泉行くとその集落に一つはあるイメージありますよね温泉神社

別の看板には「ゆのかみのやしろ」とルビが振ってありました。本当にここら辺ではそう呼ばれているのかその看板だけなのかはよくわかりませんでしたが。

本殿そのものはさして大きくないのですが、よく整備された神社です。

駐車場の周りには桜の木が植えられていました。山の中ですが、さすがに八重桜の方もぼちぼち終わりなようです。晴れた日に見たかったなあ。

参拝後にやってきたのは1軒目の公衆浴場「滝乃湯」さん。

看板猫がお出迎えしてくれます。写真撮るタイミングを逸して後ろ姿しかなかった……

入場制限をしているので、券を買ってしばし待つ。
中は洗い場もない昔ながらの浴場に、濁りのある硫黄泉。雨の中を歩いて冷えた体が温まります。湯温調整のためか、上からお湯が落ちてくるのですがその様子がまた風情がある。極楽だ〜〜温泉はいいぞ〜〜〜〜〜〜〜〜

 

お湯から出たらまた散策開始。すごい、湯から出てもしばらく体がポカポカしている。

郵便局の前にあるポストもこけし柄でした。えっかわいい。手紙出したくなる。しかし切手も葉書も持っていないのでどうにもならない。おまけに日曜日だ!

 

温泉卵?食べたい!と寄っていったらなんと1パック単位での販売でした。流石にそんなにはいらないかな……いや奥に行ったらあったのかな? そういえば店先だけしか見なかったですね。

 

ぶらぶらしつつまた体が冷えてきたので2軒目へ。

桟敷湯さん。ここは2階の入り口です。こっから入っていいの?とやや不安になる入口をしています。やはり数人待っていたので順番待ちしつつ中へ。

滝乃湯は湯船だけでしたがここは洗い場のある浴場でした。天井が高く開放感があります。お湯が湯温調節のため3箇所に分かれて供給されていました。手前は熱く、奥へ流れていく間に冷めるんですね。熱いところからのみお湯の供給される湯船もあり、好きな湯温の方へ浸かれるようになっていました。

湯の花漂ういいお湯でした。幸せだよね。

小咄ですが、なんでもこのお風呂、早稲田の学生さんがボーリング実習していたら掘り当てたとか。だから「鳴子・早稲田桟敷湯」。そんなことあるんですね。

 

温泉の沸くところはよく地獄呼ばわりされます。景気良く湯煙が立ち上っている源泉から直接お湯が引かれた足湯。雨じゃなければ是非浸かりたかった。じっとしてると寒いねん……。

 

栗団子が美味しいと事前に聞いていたので買いに来ました。元々イートインもやっていたようなのですが、コロナのせいでしょうか、持ち帰りのみになっていました。暖かいうちに食べたかったですがお宿まで我慢です。

 

「たまご屋」さんで一服。席数はそんなにありませんが洋菓子屋さん兼カフェです。プリンと紅茶をいただきました。歩き回った後にはこういうものが欲しくなる。夜には団子も食べますがまあいいじゃないんですか。

 

そうしているうちに時間になりました。

実はこの日泊まるのは鳴子温泉ではなく、一駅戻ったところにある宿です。カフェは電車の時間調整の意味もあったのでした。

鳴子御殿湯駅。小さいですがなんとも趣ある駅舎です。
チェックイン時間が迫っているのでサクサク移動。

 

お世話になります勘七湯さん。

もともと鳴子温泉、というかこの路線沿いにある温泉どころ全体的に、元々は「湯治場」なんですよね。ここも本来はそういうお宿。
湯治をする人は自分で炊事などもするのでしょうが、一泊の旅行者のために食事付きプランもあります。

お部屋は至って普通の和室。トイレはついてますが手洗い場はありません。共用だよ。なんら問題ないね!

 

ご飯はお膳で部屋食でした。け、結構量がある……!お腹いっぱいになりました。魚が美味しかったですね。

ご飯の後は腹ごなしにお風呂へ。本日3度目のお風呂ですね。もちろん天然温泉です。

 

お茶を淹れて、栗団子をいただきつつ、大河ドラマを見ながらダラダラと過ごす夜。

光の当たり方のせいであんまり美味しそうに見えないかもしれないですけど美味しかったです!! みたらしに浸かる、ごろっと栗の入った甘じょっぱいお団子。緑茶が最高に合います。

 

旅、いいなあ。

 

 

次回、最終日。

 

松島や ああ温泉や ずんだ餅 〜宮城旅行2日目後編はアディショナルタイム的な何か

GW宮城旅行記録。はたして5月中に書き終わるか?

 

さて前回は松島の有名どころのお寺めぐりでした。

最低限見るとこ見たので、松島を上から見たいなーと思い、景観スポットを探すことに。有名なのは「西行戻しの松」ですが、ゆっくりお寺見て回ったせいでそこまでいく時間と体力がありませんでした。体力のご利用も…計画的にね……

 

ということでやってきました松島博物館&観欄亭。お茶がいただけるとのことで休憩がてらです。

松島は月の名所としても知られますが、この建物も歴代の仙台藩主が観月のために利用した建物だとか。
午後5時に閉まってしまうので、一般客が月見をできるとしたら冬とかですかね……そういやこれどっちの方角向いてるのがまで調べませんでした。東?南?


くつろぎの一杯。だいぶ肌寒い時間になってきました。

 

その後松島離宮なる商業施設に立ち寄りつつ、
(庭園がメインのはずなのに工事してたよ)
(この旅そんなんばっかだな)

↑屋上からの景色
(あ、ここにも博物館がありました。展示内容は東北の地学。方向性はいいと思うからもうちっと松島に特化してもいいんじゃないかとおもいました。)

 

雄島まで歩いてきました。

芭蕉曽良も来たことあるらしい。この島も赤い橋で繋がっています。橋の下に点々とした石がありますが、なんでしょうね? 昔はあそこに橋桁があったのかな。
12世紀に見仏上人というお坊さんが庵を建て、読経して過ごしたとか。

至るとことに岩窟があります。やっぱりこの辺の岩掘りやすいんだろな。
瑞巌寺との縁も深いらしく、仏像も多数。ちょっと日が暮れてきたのもあって、実に雰囲気がありました。

 

 

ぱっと見では読めませんが、ちょいちょいこの写真の↓左側にあるような碑が立っています。歌碑もあるけどどうもそれだけじゃ無さそうなのですが、自分にはわかりません。この島の歴史が書いてあるものもあるらしい。

松吟庵の跡。結構広いスペースがあります。
戦術の見仏上人の庵、ではなく、その後13世紀になって頼賢なる人物が建たもので、頼賢はここに篭って修行をしていたそうです。

勝手に小島だと思っていたのですが、思っていたよりこの島そのもの自体が広く、しかもしっかり史跡で、面白かったです。来て良かった。

 

見るもの見終わったので、これにて松島終了。

かなり手先が冷えてきたので、駅前のイタリアンレストランでテイクアウトのホットの紅茶を注文。そうしたら電車の時間が来るまで店内にいていいよとのお言葉をいただきました。ありがたい。

 

名残惜しい気持ちもだきつつ仙台へ。
いつか松島のお宿にも泊まってみたいけどこういう旅館は一人客どうだろうねえ……観光シーズンはね……

あとここらでデジカメのバッテリーが切れました。朝一からだと夕方で限界が来るらしい。まあしょっちゅう付けたり消したりしてたので負荷はかかっていたと思います。どうするのが一番省エネなんでしょうね? つけっぱ?

 

 

さて二日目夜ご飯ですが、

はい。二日連続で牛タン。仙台駅の牛タンロードでいただきました。お隣の寿司屋という手もあったのですが昼が刺身と牡蠣でしたからねえ。
お店は、どこも混んでたのでえいやぁで決めました。炭火焼き牛タンのお店でした。うまうまやでぇ!!

 

 

 

これにて今旅のメインイベント松島旅行のあった2日目終了。

次に松島来たら、西行戻しの松へ行きたいですね。
行ってないところも行きたいけど、行くともう一度来たくなる。そんなもんです。

松島や ああ温泉や ずんだ餅 〜宮城旅行2日目中編は海鮮ランチと寺

GW宮城2日目の中編。3部立てとは自分でも思ってませんでした。

だいたい2000字程度で切ってます。

 

 

クルージングをし、福浦島を歩き、気づけばお昼時も過ぎつつあります。お腹も空きました。松島でご飯を食べるとなればそう、海鮮です。
特に牡蠣と穴子が名物ですね。こうしてみると広島に似ています。小島に囲まれた穏やかな海では牡蠣と穴子がよく育つ……の? 流石に瀬戸内とは海水温とか全然違わない?

 

とにかくお腹が空いたのでご飯です。魚介類さえ食べられれば特に店にこだわりはないのですが、席数があって回転も早そうなところに入ってみました。

南部屋」さんです。

牡蠣美味しそうだし。

それでも名前を書いてしばし待つことN分。
「牡蠣づくし」なセットメニューもあり、結構悩みましたが普通のお刺身も食べたいなということで政宗定食と焼き牡蠣を1つ注文。そうこちらのお店、牡蠣は基本的には2個セットで書かれていますが1個単位で注文可でした。ありがてえ!!

まず牡蠣が到着。

でん。

デカい。

うっっっっっっっっっっっわなにこれ!!!

なにこれめちゃくちゃ美味しい!!!!!

牡蠣本体を口に入れた瞬間旨みでぶん殴られた感じでした。え、美味しい。美味しいとしか言いようもない。焼くことによって牡蠣から出たお汁もまさにエキスという感じで、美味しさそのものでした。ちょっとあったかいのも良い。

これお代わりしたいな!!1人でもう一個いけるな!!

いやでもしかし……

政宗定食の方も来るのです。お刺身もね、あとカキフライね。間違いが、ない!!

カキフライ、なんやかんや一番ハズレがない牡蠣の食べ方だと思っております。どこで食べてもちゃんと美味しいイメージ。
皆さんはカキフライ、または白身魚のフライもですが、何で食べる派ですか。多くの場合ソースとレモンとタルタルがあり使いきれません。

結局これでお腹がいっぱいに。
でも大満足なお昼ご飯になりました。

いやー焼き牡蠣ってあんまり馴染みがなかったのですが美味しいですね。
焼き牡蠣食べに松島くるまである。
でも次に来たら牡蠣丼試したいし生牡蠣も試したい。生牡蠣ってちょっと怖いけど…

 

さて午後の活動開始です。午後はまず、お寺めぐりをします。

 

瑞巌寺(ずいがんじ)です。今は臨済宗の禅寺ですが、遡れば慈覚が開設したお寺とか。今の形になったのは伊達政宗の時。安土桃山時代のお寺として国宝になってます。

ひえ……松島湾の島々が消波ブロックとして働いたという話は聞きますが、それでもここまで来たんですね。

中門。この門だけ、というかこれだけ柿(こけら)葺です。なんで?
奥のの建物が本堂に当たりますが、内部の撮影禁止です。それゆえここに写真は載せられませんが、金ピカの実に豪華な狩野派の襖絵で有名なお寺です。
部屋の用途ごとにちゃんと合わせた絵が描かれており、たとえば主治医の控え室には菊(当時は薬草)があしらわれ、本堂はこの世を超えた浄土世界が表現されています。
金ピカはやけに俗っぽい印象を連れてくるのですが、中尊寺金色堂やあるいは仏壇などを考えるに、あれ極楽浄土なんですよねえ。

なんかこう、禅寺のイメージと合わんのよな……いや私の勝手なイメージなのですが……

あれだよね、金ピカの方に「秀吉の茶室」のイメージがあるからいけないよね。

 

岩をくり抜いて作られている「法身窟(ほっしんくつ)」。ここで法心という禅僧と北条時頼が出会ったという話があり、今に至る臨済宗のお寺としての出発点とされているところ。
よくこんなのくり抜いたな、と思うのですが、この辺りの岩山とか崖ってよくくり抜かれたり仏像掘られたり削って階段にされたりしているので、多分石としてはかなり柔らかい部類なんでしょう。

 

続いてやってきたのはお隣円通院。伊達政宗の孫にあたる、伊達光宗の菩提寺です。

このお寺全然前情報読まずに来たんですが、お庭がとても綺麗なお寺でした。

そのお庭が広い。

紅葉がたくさん植えられていたので秋になると紅葉がとても綺麗だろうと思います。
でもこの新緑の季節も実にいい。地面は苔に覆われ、木漏れ日は緑の光に溢れています。

わたし、こういうの、好き………!!

 

訪問したのが5月の頭なので全然咲いていないのですが、このお寺のちょっと変わったところとして、

バラ園があります。
いやその、ジャパニーズ墓石の隣に薔薇が伝ってる画ってこう、違和感がですね。でも眠ってる本人からしたら初夏には綺麗で楽しいかもしれません。

なんでも伊達政宗エスパーニャに派遣した支倉常長(はせくらつねなが)という人物が持ち帰った品の中にバラがあったという話があり、先程の三慧殿内にある厨子にも洋バラの絵が施されているらしいのです。
その日本最古の洋バラをもとに作られたのがこのバラ園ということになっています。この庭そんなに古くからあるの!?

まあ本当にバラそのものを持ち帰ったのか、あくまで絵などの図として持ち込んだのかちょっと怪しいと感じているのですが、その厨子には洋バラの他にスペードやハートなどの図案も見られているらしいです。こっそり西洋趣味なのは間違いなさそう。

まあただこの頃から禁教令の時代になるので……この先は、うん……

 

円通院、雰囲気の良いお寺でした。かなり気に入った。

 

 

後編へ続く。

いい景色を求めてウロウロした松島の残りの記録と、夜ご飯ですかね。