周期表を歩く

 

欧州穏やかでないねえ。

 

こんばんは。

結局5月は旅の記録だけでしたが結構大変だったんで勘弁してください。

あれだけ写真を入れるのは初めてでしたが次回以降はあそこまでやりません。

縦写真を一回編集するのめんどいしな……

画像アップロード容量を圧迫するしな……

 

さて旅のお供には古事記と申しましたが

もう一冊連れて行っておりました。

 

(化学の迷路様より)

 

見るだけで頭痛がするという人もいそうなコイツ。

誰もが一度は覚えたであろう水平リーベ僕の船

化学系だって趣味者以外では全部は覚えてないコイツ。

最近ではニホニウムNhの命名によって話題になった、100とちょっとの元素達。

これら元素にまつわるエトセトラ、というのがこの本。

 

スプーンと元素周期表

サム・キーン著

松井信彦訳

ハヤカワノンフィクション文庫

 

この本の最大の特徴は元素の「解説本」ではないという点でしょうか。

色々な角度から元素を眺め、エピソードを語りながら

周期表の中をふらりと散歩するような書き方をしています。

出てくる元素も族ごと周期ごとではなくぽんぽんと飛びます。

 

例えば、貨幣というトピックスで書かれた「Zn Au Te Eu Al」。

例えば、日本人には耳の痛い毒の回廊「Cd Tl  Bi Th Am」。

例えば、狂気の科学者に手がけられた、

あるいは科学者を狂気に突き落とした「Se Mn Pd Ba Rg」。

 

こうしてわかるように、

元素番号も若い順というわけでもなく

周期表の下の方にはみ出しているヤツラを隔離するわけでもなく

発見が古い順というわけでもなく、

行きつ戻りつしながら語られる主体は元素のような、研究者達のような。

科学史というほどカチッとした本ではなく、

科学と人の間にある小噺集という雰囲気です。

 

目の前に周期表があったらいいのになーと思う本でした。

もちろん巻頭についているのですが、

ふと目を上げたところにあるとわかりやすいです。

普通ないけどな!

 

 

 

文科省こんなんやってる模様。

一家に一枚シリーズ。

いいなこれ……周期表以外もある……安いし……

自分で刷ればタダだし……でも高画質で欲しい……