三月へと突入しました。
明日は暖かくなるらしいですね。
散歩にぐらい出かけましょうかねえ。
さて最後に設けられた質問タイム。
大学の先生達だけではなく一般の方からも結構質問がありました。
子供に科学を教えてます、とか高校の教諭です、とか、
教育に関わる人が多かったです。
一部抜けや間違いがあるかもしれませんが、ご容赦を。
特に、答えの方はね…私が理解できないのあるから……
Q ニホニウムの物性予想とは?
実際に出来る原子は1度に1つ程度だが、計算から物性の予測できるのか?
A ニホニウムは閉殻なので単体で安定だと考えられる。
揮発性があるんじゃないか?と思っている。
Q 長寿命放射性物質の短寿命化について読んだことがあるが。
A どういう反応で変換したら良いのかというのを探っている。足固め中。
放射性物質のリスク軽減をサイエンスから提案するということをやっていく。
読売のサンデー版に解説を書いたので読んでいただけると。
Q 今回展周期表を展示して下さった方、宣伝してください(司会者より)
A 東京エレクトロンさんがAR周期表を宣伝。アプリダウンロードで動く。
Q 新しい元素は118番まで見つかっているが、そこまで覚えられる歌などあるか?
A むしろ募集中。エレメントハンターというのがあったけど途中で終わっている。
丸暗記ではなく、元素の中身について、読み聞かせのようにして頂きたい。
エッセイコンテストも大人部門だれか企画しませんか、とのこと。
Q 元素利用は最初の選択が肝心ということだったが、勘所というのはあるのか?
A そこが研究者の腕で企業秘密(笑)
例えば鉄Feは生体中のヘモグロビンにもあれば無機物としての鉄もある。
Fe-SとFe-Oを見ると、有機物か無機物かは周り次第であることがわかる。
Fe自体はどちらも同じ。
Feが周りに対してどう働いているのかをよく見て考えることが大切。
Q 単体と元素の違いで高校生がまず詰まってしまう。研究者はどう区分けしているのか?
A この質問、紛糾しました。
というか先生方が質問を理解しかねるという感じ。
原子と元素の違いについては説明しようとはされるんですが、
「単体」っていうのが全然ピンとこないっぽかったです。
空中バトルが始まり、マイクなしで「イオンには……」とかが聞こえてくる。
この問、自分でも考えるんですが説明難しいですよねえ……
なんとなく全然違うということはわかるんですが。
元素っていう言葉めちゃくちゃ便利ですが、
そもそも元素という言葉がいるのかという議論も世間にはあるようで。
Q 新元素の発音はどうやって決まるの?Nihoniumだと、ナイホニウム、などになったりしない?
A 一義的に決められている訳ではない。
各国語でどう書いてどう発音するのかという調査はある。
ニホニウム、と働きかけていくことが必要。
Q 周期表はいろんなものが作られているが、核図表にバリエーションはあるのか。
A 核図表は中性子と陽子を横軸に取るのが普通で、変わらない。
Q なぜテクネチウムTcだけいつまでも空いていたのか?
A 宇宙でTcが出来てから10億年が経っている。そして奇数陽子数の元素は一般に不安定。
地球ができた頃にはなくなってしまっていたので見つからなかった。
Q 元素戦略という言葉が出てきたが、現場の研究者たちはどう進めているのか?
A 元素戦略は国のプロジェクトになっていて、専門の拠点がいくつかある。
それぞれの研究者については、個々でこのコンセプトに沿ってやってもらえれば良い。
Q 拡張周期表、一部元素の順番がめちゃくちゃになっているが、どういうこと?
A 電子がたくさんあるから。電子間の反発のせい。
でもなぜそうなるのかは計算をしてみないとわからない。
物質/分子や固体ではs軌道に原子が入らないので、原子とは分けて考える。
凝集系。
以上にて質疑終了です。
周期表を暗記、なんとなく「たくさん覚えたい」という気持ちはわかるので、
ぜひ誰か歌を作ってください。
最後に改めてIYPTのバナー置いておきます。
元素のエッセイって何書いたら良いのかなー
単純に私に全然エッセイに対する親しみがないので、作品を見てみたいです。
以前にも書いたかもしれませんが
文学と元素の馴染みは日本よりも海外の方が深い印象あります。
そういやElemental Haikuというのを見つけました。
ScienceのHPにあるのでScienceが企画したっぽいんですよね。
これも俳句なのに英語という。
誰か日本人応募したのかしら。英語ですけど。
英語での韻の踏み方分からん………
これにてまとめ終了!