新潟をゆく鉱の旅:大地の裂け目に立つ5日目

JUGEMテーマ:旅行

 

名探偵ピカチュウが気になっている。

 

 

さて昨晩到着しました糸魚川(いといがわ)。

ホテルで朝食をとってのスタートです。

ホテルで朝食なんて私としては非常にめずらしい。

朝食付きプラン、一体いつぶりでしょうか。

これしか残っていなかったのです。

電話したらあったのかもしれませんが……

糸魚川はゆっくり回る予定なので急ぐことなく朝食をとります。

なかなか無いぞこの展開。

 

 

よくあるバイキング形式です。

奥のサラダが嬉しかったり。

生野菜食べるのもこの旅ではなかなかありませんね。

旅行中はつい魚!肉!となってしまいがち。

 

朝はまず日本海に面する展望台に向かって歩くことにします。

と言っても駅から海まですぐです。

駅直結の「ヒスイ王国館」でバスの時刻表を手に入れて出発。

 

ここ糸魚川は、

 

翡翠

 

ひすい、

 

ヒスイです。

 

昔は有名な産地だったんです。

今でも「小滝川ヒスイ峡」という翡翠がゴロゴロしている渓谷があるのですが、

天然記念物指定を受けて石1個草1本、一切の持ち出しが禁じられています。

しかし昔の名残を受けて、

未だに「翡翠が出るところ」として有名です。

川を流れてきたものがたまに海岸で拾えるとかなんとか。

 

展望台へは問題なく到着。

眼前に広がる日本海

 

 

めっちゃくちゃ綺麗だ!

そして振り返れば

 

 

北アルプス!!

遠くの高い山はまだまだ白いですね。

真っ白だなーと思う山はだいたい2000mクラス。

雪をかぶった山は青空によく映えます。

すっごくいい眺めです。

視界の狭さが写真の悪いところ。

海から山まで見える大パノラマです。

 

ただしこの日非常に風強く、

展望台からは早々に撤退。

遮るものが何も無いので風も容赦無いぜ。

 

 

景色を堪能した後はバスに乗って今旅の大きな目的地の一つへ。

 

 

やってきましたフォッサマグナミュージアム

その筋では有名な博物館。

ヒスイの展示ももちろんありますが、

鉱物や地質についての展示が非常に充実しています。

 

 

有名な翡翠にも色々ありますよ。

古代には装飾品として用いられた翡翠ですが、

使われたのは専ら緑の翡翠で、紫の翡翠は見向きもされていないらしい。

緑の石、に重要な意味があったのでしょうか。

またその緑の翡翠もあるときぱったりと使われなくなるそうです。

翡翠にまつわる大きな謎の一つ。

 

 

フォッサマグナ形成についてのでかい動画。

わかりやすかったです。

高い山があるのに「巨大な溝」とはこれいかに。

実はその昔日本列島は真っ二つに割れていて間には溝があったのです、というお話。

その間には当然海があったので貝の化石なんかが山からは出る。

 

うーん。

当時海底だった土地が隆起するきっかけみたいなのはあったんですかねえ。

北米プレートがあるとき猛烈に押し込んできたってことなんだろうか。

フィリピン海プレートだと南からの押し込みのイメージだし……

 

 

化石の展示も多かったです。

 

ちなみにフォッサマグナ

西端はここ糸魚川と静岡を結ぶ構造線なのですが、

東端については諸説ある状況です。

フォッサマグナを最初に研究したのはナウマン象に名前の残るナウマン博士ですが、

博士は東端を「直江津-平塚」としたようです。

今では「柏崎-千葉」とか「新発田-小出」とかあれこれ言われています。

 

最後に怒涛の鉱物コレクション。

 

 

酸化アルミニウムであるコランダムシリーズ。

同じ化学組成でも、これだけ見かけが違うんだぜ。

 

 

イカ石。

すっごくイカじゃん………

イカ石の本体はあのとんがってる赤いところ。

 

たっぷり1時間堪能して終了。

考古学館のほうとの共通券買ってたんですがバスが来ちゃいました。

もういっそ今日1日ここで過ごすか?とも思ったんですが、

お腹すいてきてたのとやっぱりいろんなとこ行きたいってので一旦駅へ戻ることに。

もっと居ようと思ったら居られましたよ。

この日は平日ダイヤで運行していたのでバスの本数が少ないのがネック。

後から考えたらですが、

天気が良かったので自転車を1日レンタルが正解でしたね。

そうすれば活動時間が長く取れたと思います。

 

駅まで帰ってきたので糸魚川街中散策へ。

 

 

左のカフェは確か糸魚川で有名なカフェ。

お昼前なので外観だけ。

すぐそばに相馬御風の邸宅、なるものが。

さっきフォッサマグナミュージアムで見た名前。

糸魚川翡翠再発見のきっかけになった人でしたっけ。

 

 

先の大火で大変だったあたり。

加賀の井酒造、って当時も話題になりました。

復興してきてますね。

よかったです。

さすがにもう焼け跡なんかは無いのですが、

一角だけ建物が綺麗なのでここだったんだなあと分かります。

貯水槽埋めたのかなっていう広場もありました。

 

 

いいかげんお腹すいたのでお昼ご飯。

 

 

RAMEN。

ここまでご当地ラーメンを食べる機会もなかったのでこちらで。

翡翠ラーメンなんて名前付いてました。

なんと麺がほんのり緑。

ほうれん草だったな。

魚介出汁でした。美味しかった。

 

 

昼食後は再びバスで移動。

こちらのお庭にやってきました。

その名も翡翠園。

名前の由来は、

 

 

入ってすぐにあるこのでっかい翡翠

70tあるそうな。

どうやって運んだんでしょ。

コバルト翡翠という名前ですが、コバルトは入ってません。

顔料の名前でもそうですけど、

「コバルトブルー」から「青い」意味でコバルトって付けることあるんですよねぇ。

コバルトは入って、いません。

 

 

お庭そのものは、なんというかおしゃれな庭でした。

苔がふかふかでいい感じだー

 

 

緑に溢れているあたりも「翡翠」っぽい。

素敵でした。

やっぱり天気よかったのもポイントです。

 

駅から歩ける距離にあることがわかったので来てみた天津神社。

 

 

茅葺屋根。

神話の時代にこの土地には奴奈川姫(ぬなかわひめ)というお姫様が居て、

出雲から大国主が求婚に来たとか。

奴奈川姫は一晩焦らした後に2人は結婚。

生まれたのが諏訪の建御名方らしいです。

古事記に、そう書かれている。

 

 

舞台。

古い藤棚もありました。

藤って上から咲くんですね。

満開まではもう少し。

 

歴史民俗博物館が隣だったのでちょっとだけ見学。

先に書いた相馬御風と、

その相馬御風が研究した良寛というお坊さんについての展示。

御風自身は糸魚川出身で、詩人であり歌人である人。

というか私が知らなかっただけで超有名人ですね。

「春よ来い」とか「カチューシャの唄」とか早稲田の校歌とかを作詞したらしい。

また、書も有名っぽいです。

良寛の研究をしていたとのことだけれど、良寛のどこが気に入ったのかなあ。

 

1日の終わりにもう一度展望台へ来てみました。

 

何も確認せずにきたので日没にはちょっと早かったですが、

それでも夕日に染まる山と海は朝とはまた雰囲気が違って素敵でした。

 

改めてちゃんと見ると山々の連なりに切れ目があり、

ああ今立っているここからあっちに向かって線が走っているのだなあ、

スケールめちゃくちゃでかいなあ、

地球やばいなあ、

と独りで内心感動していました。

 

 

移動距離は短いことながらちょろちょろと移動したこの日の締めは、甘エビ天丼。

 

 

南蛮エビというエビが新潟日本海の名物です。

ってことでこのような丼物をいただく。

 

うっっっっま

 

ふわふわさくさくでめちゃくちゃ美味しい。

もうこの旅の最中美味しいしか入ってない気がするけど美味しい。

米もうまい。

最高だ。

 

 

以上で5日目終了。

連泊なので元のホテルへ戻ります。

明日はいよいよ最終日。

寂しいぞーでも最後まで楽しむぞー!