2019年ノーベル賞決定!

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近状:パソコン買い換えました。

 

 

どうもこんばんは。

8年もののMacBookにご引退いただき、iMacを導入しました。

まだネットサーフィンしかしてません。

せっかくデスクトップ買ったので何か作りたいですね。

まずは旅行動画あたりでしょうか?

 

 

さてノーベル賞ですよノーベル賞

今週の月曜日に経済学賞が発表されて2019年受賞者が出揃いました。

化学賞として日本人の吉野氏が受賞されて、大いに盛り上がりましたね。

 

今年はこんな感じ↓でした。

 

生理学・医学賞

「低酸素環境の感知と応答についての分子レベル基礎研究」

セメンザ教授 ラトクリフ教授 ケーリン教授

 

物理学賞

「宇宙の構造とその発展史について」

ピーブルズ教授

系外惑星の発見」

マイヨール教授 ケロー教授

 

化学賞

リチウムイオン電池の研究開発」

ウィッティンガム教授 グッドイナフ教授 吉野氏

 

文学賞

トカルチュク氏(ポーランド

ハントケ氏(オーストリア

 

平和賞

アビー首相(エチオピア

 

経済学賞

「世界の貧困対策に対する実験的アプローチ」

バナジー教授 デュフロ教授 クレマー教授

 

最初にメモ書きを。

 

文学賞

セクハラ問題だかで去年飛んで、今年2名の受賞。

どちらも読んだことないんだな……(いつものこと)

しかし村上春樹期待!っていうのはいつまで続くんでしょうかね?

 

平和賞。

国連で怒りの演説をしたグレタさんを推す声もあったようですが、

エチオピアの首相に決まりました。

隣国エリトリアとの紛争解決に尽力したとか。

 

 

さて自然科学です。

 

生理学・医学賞は基礎研究へ。

細胞は「酸素が足りない!」というのをどうやって検知しているのでしょうか、という問への回答。

HIF−1(低酸素誘導因子:ヒフ)というタンパク質がそのセンサーだということを明らかにし、

さらに通常の条件下でHIFが分解されていくプロセスと、

低酸素状態で分解されずに残ったHIFがDNAに作用し

体を低酸素モードへ切り替えるプロセスを解明したとのこと。

 

うーん分子生物学

 

異常時に物質が生成されるのではなくて、

通常は分解されているものが異常時に残存する形でスイッチを入れるの、

なるほどそういうやり方もあるのかーと感心します。

こういうタイプのセンサーってこの世にもありそうです。

汚水処理場とかかな?

 

 

物理学賞が「えっそこまとめるの」ですが、

我々の宇宙に対する知見・認識を改めた研究、ということなのでしょうか。

マイクロ背景放射の研究をしてビッグバンの基礎理論を打ち立てたのがピーブルズ教授。

彼の書いた教科書が宇宙論の定番となったぐらいの巨人です。

 

系外惑星は字面でわかりやすく、

太陽系の他にも恒星-惑星というコンビが存在することを初めて発見した功績へ与えられました。

「宇宙なんか広いのだからそりゃこの太陽系だけじゃないだろ」と直感的には思うのですが、

初の発見が1996年なので意外と最近まで見つかってはいなかったのですね。

惑星、自分で光らないから探すのも大変です。

 

しかし……ビッグバン理論の確立には他の研究者も大きく関わっていることを考えると、

やっぱり分けた方が……良かったんじゃねーの……という感じです。

 

 

化学賞については無機化学と電気化学と表面化学のハイブリットですね。

もう説明が出揃ってる感じがあるのですが、

 

 

どんな研究かについてはこの解説がとってもわかりやすかったので

VTuberに抵抗ない人は見て欲しいです。

30分超えてますけど高校生なら問題なく見られます。すごい。

Li/MoS2の安全性テストどうなってたんでしょうね……

リチウムと炭素のコンプレックスの高いイオン化能の理由がわかってない(っぽい)というのも、

なんか材料科学らしいというか面白いところです。

 

動画にない部分について。

 

元々吉野さんは旭化成内部でポリアセチレンの応用をあれこれ考えてまして、

その展開の一つとして「リチウムイオン電池負極への応用」があったと聞いております。

結局ポリアセチレンではダメだったのですが、

旭化成内の繊維部門が持っていたお高い炭素素材を使うと性能がめちゃくちゃ上がったとか。

多分たまたま偶然この炭素素材が、いい感じの層状構造を持っていたのでしょう。

 

ということで研究の流れとしては、

ポリアセチレンの研究から電池開発へと研究がシフトしているんですね。

 

よく打ち切られなかったなおい。

 

と社会人6年目は思うわけです。

そもそもポリアセチレン作るのに1年かかってまして、

そこからようやっと応用だ!ってのを考えてた時に「電池用途はダメだった」わけですよ。

 

普通さ、そこから「じゃあ別の応用を」ってなりません?

 

よく電池開発へ軸足移したなーと思います。

他部門がいい素材を持っていたというのは吉野さんの運が良かった部分でしょう。

どういう経緯で繊維部門が材料を持ってきたのか、

あるいは材料を持っていることを知ったのか、

ポリアセチレンをやってた中でその素材に手を出したのか、

という辺りがとても気になります。

 

 

あと金属リチウムを使わなくなってだいぶ安全性が増したとはいえ

あいつがそこそこのエネルギーの塊であることには違いがないわけで、

安全性は結構苦労したようです。

「朝来たら爆発して無くなってた」「次のテストで合格しないと打ち切りだった」

みたいな話が聞こえてきます。

 

実用化までこぎつけるにはハードルが山ほどあるんだなあ。

 

川・谷・海の比喩がありますが、

開発史をたどると基礎研究に負けず劣らず「使えるもの」を作るというのも、

めっちゃくちゃ大変だし大切なことだというのがよく分かります。

どっちも大事。

 

ただ応用研究と比べてな蔑ろにされがちなのが基礎研究なので、

「基礎研究大事!」って言い続けないといけません。

言わなくてもやれるのがいいんですが、まあね……。

 

ちょっと逸れますが、電池開発については今全固体電池の開発ラッシュが来ているので、

もう一つ新しいランクのものに置き換わっていくかもなあという流れがあります。

小型のものについてはもう市場に出てきてますから。

 

 

個人的に経済学賞がちょっと気になってまして、

経済学で「実験的」ってなんなんですかね?

全く門外漢なのでピンとこないのですが、気になる単語です。

自然科学3賞については解説が出る雑誌やHPが検討つくので調べやすい一方、

土地勘がないと参照すべきものもわからないんですよね。

なんか素人向けの解説はないものかなー

誰かいいものを知っていたら教えていただきたいです。

 

 

ということで2019年ノーベル賞受賞者の方々はおめでとうございます。

式は12月ですね。

どんなスピーチがなされるのか楽しみです。