レポートの書き方

 

桜満開。

1週間早いですね。

 

 

こんばんは。

 

さてあんまりこういうスキルアップ本読まないんですが、

かなり評判がよく決定版とすらなっているようなので読んでみた次第。

 

理科系のための作文技術

木下是雄著

中公新書

 

もっと早く読んでおけばよかったー!

10年前にーーー!!

 

って感じの本でした。

 

徹底的に理系技術書/レポート/報告書/説明書などの書き方に特化されています。

「人の心を打つ」ことなどまるで眼中になく、

むしろたとえ不恰好であったとしても

とにかく正確性を求めるためのまとめ方。

誤読の起こらないように、過不足なく。

 

テーマの決め方、

パラグラフの並べ方、

パラグラフの中の書き方、

重点先行主義、

格の揃え方、

修飾句のつけ方、

誰宛の文章なのかはっきりさせよ、

曖昧な表現はバッサリやめよ、

事実と意見を明確に区別せよ……

 

こうしてトピックだけ抜き出すと「当たり前だよ」と思うのですが、

いざ例題をやってみようとすると手が止まるんですわ。

いかに自分が普段仕事の文章すらええかげんに書いてるかっていう……

 

いくらかは「著者のお勧め」もある。

初版が1981年なのでこれは時代の流行りの範疇だなと思うこともあり、

またスライド作成の章などは明確に古い(一周回って使えることもある)。

著者は物理畑だが、論文の書き方には分野による礼儀作法の違いもあるでしょう。

しかし「文章は徹底して研ぎ澄まされるべし」という考えは

おそらく今でも全ジャンルで通用すると思われます。

全ジャンル調べたわけではないですが。

という留保をつけたくなるのも良くないそうです(苦笑)

 

もう一度書きますがあくまで理科系の技術文書を書くときのやり方です。

もう少し一般向けに書く読みもの、

ポピュラーサイエンスの本などは修辞も必要になってくると思われます。

 

理科系に限らず大学生は読んだほうがいいです。

レポートを書く機会も多いうちに。

社会人になってから矯正するの大変だぞ。

一本のレポートにかけられる時間が限られてくるからな。

じっくり推敲ができるうちに身につけておくべきです。

 

 

まあしかし論文にするときはすぱっと断定した形で書くのですが

一般向けに話すときには一気に留保や曖昧さが増えるのが理科系でして、

そこのギャップは「論文とはそういうものだ」という前提や

物事の背景を共有しているか否かというところから生じると推測されるのですが、

ここらにもいろんな誤解の元が埋まっていそうだなあとぼんやり考えたのでした。